年末年始の“糖化”を防ぐ「最強の食べ合わせ」法則

酸化が体を老けさせることは一般的に知られているが、近年、“糖化”も老化の危険因子だということが判明した。糖化とは、糖分がタンパク質を茶色に変色させ、最終的にAGEsという化合物を作ることを指す。

結果、その糖化が『肌の老化』『骨粗しょう症』『動脈硬化』『アルツハイマー病』『糖尿病』などといった弊害を引き起こすことがわかってきた。体にとっては悪影響ばかりの“糖化”。年始のライフスタイルには、糖化の危険が多く潜んでいるという。

「お餅やお酒など、お正月の食卓には糖質過多のものが多く並びます。うっかりしていると、新年の始まりとともに糖化も加速してしまいますよ」

そう話すのは、同志社大学・糖化ストレス研究センターの八木雅之先生。とはいえ、糖は生きていく上で不可欠な栄養素。糖のもとである炭水化物を食べなければ人は生きていけないため、糖化は避けられないものだ。では、どのような対策をとればいいのか?

「空腹時にいきなり糖質を摂ると、当然血糖値は急上昇します。ですので、野菜から先に食べるようにしましょう。食物繊維には糖の吸収を穏やかにする働きがあり、後から糖質を摂取しても血糖値の急上昇を防げます」

また、食前にグレープフルーツを食べると、血糖値の急激な上昇を抑えるという実験結果が。繊維質やクエン酸など、その原因は研究段階だが、果物は食後ではなく食前に摂ることで抗糖化に効果があるそうだ。八木先生は最後にこう話す。

「食事は1日3回にきちんと分けて、食後は散歩など、無理のない運動を心がけて余分な糖を消費しましょう。我々の研究では、高齢者の方が1日15分歩くだけで、糖代謝や脂質代謝が改善されることがわかっています」

 

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