全国4千世帯調査で判明「貧困なのに専業主婦な家庭が急増」

「調査当初は、母親がパートやアルバイトで働いている世帯よりも専業主婦のほうが裕福なイメージがあり、経済的に困っている世帯率も少ないと予想していました。ところが予想外の結果だったのです」

そう話すのは独立行政法人『労働政策研究・研修機構』の副主任研究員である周燕飛さん。同機構は’11年の10〜11月にかけて18歳未満の子供がいる全国4千世帯の世帯年収などを調査。『妻が正社員の世帯』『妻がパート・アルバイトの世帯』『妻が専業主婦の世帯』などにグループ分けし、分析したところ——。

「専業主婦世帯の平均年収は617.8万円。妻がパート・アルバイトで働く世帯の平均年収552万円よりも約65万円高かった。平均世帯年収だけを見ると専業主婦世帯のほうが裕福に見えます。しかし、専業主婦世帯のうち実は貧困層が12.4.%にも達していたんです」

同機構のいう”貧困層”とは、専業主婦世帯の中間層の年収の約半分である年収300万円以下の世帯のことだ。妻がパート・アルバイトで働く世帯では貧困率は8.6%。専業主婦世帯より、貧困率は3.8ポイントも低くなっている。

「年収が800万円近い裕福な専業主婦世帯が多いいっぽう、年収が300万円にとどかない専業主婦世帯もあります。専業主婦世帯の年収の分布は、年収が800万円に近い層と500万円以下の層で2つの山ができています。世帯年収が高い裕福な世帯と低い貧困世帯とに、二極化しているんです」(周さん)

学生の就職率が低下するなかで、”専業主婦”になることを希望する大卒女子も増えているという。しかし、調査結果はかなり厳しいものだ。専業主婦の貧困化の理由について周さんは、こう説明する。

「経済的に恵まれているから専業主婦になっているのではなく、子供の保育の手だてがないなどの理由で、働きたくても働けないので仕方なく専業主婦のままでいる人もいるのです。働けず収入が得られないことで、専業主婦の貧困化が進んでいるのです」

 

 

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