専門家が伝授「750円でできる”手作り浄水器”の作り方」

「水の殺菌を目的とした塩素の使用量は、日本の水道水が世界でダントツ1位。アメリカの約10倍です。確かに塩素消毒で、日本の水道水からは大腸菌などの菌類は絶滅したでしょう。しかし、そもそも塩素は体に悪い。皮膚を刺激し、美容にもマイナスなのです。消毒した結果、
不幸にも新たな災いをもたらしているとも言えるのです」

と語るのは、『万病を防ぐ「水」の飲み方・選び方』(講談社刊)の著書もある、東京医科歯科大学の藤田紘一郎名誉教授。大量の塩素が使われているのは、浄水場から水道水を通って各家庭の蛇口に辿り着くまで殺菌効果を持続しなければいけないため。だが、それが新たな弊害を呼ぶ可能性もあると藤田教授はいう。

「水道管の中では、高濃度の塩素と有機物の化学反応が起こり、ホルムアルデヒド以外にもトリハロメタン、クロロホルムなど、いろんな発がん性を生み出してしまうこともあるのです」

そこで、水界環境学が専門の國學院大學教授・加藤季夫教授が、750円相当でお手軽にできる「手作り浄水器」の作り方を伝授してくれた。加藤教授によれば「活性炭が、水道管から塩素(美容にマイナス)やトリハロメタン(発がん性物質)などの不純物をろ過してくれます」とのこと。尚、1週間に1度はガーゼと活性炭の煮沸消毒を。活性炭が減ったら、ケチらずに補給しよう(備長炭や安価な木炭でも大きな違いはないが、細かい粒状の活性炭がベスト)。

【手作り浄水器の作り方】

[材料]
●ペットボトル(容量1.5~2リットル)
●粒状または破砕した活性炭300~500グラム
●ガーゼ少々
●丸箸1本
●ひも40~50センチ

[作り方]
①きれいに洗ったペットボトルの底を、料理ばさみかカッターで切り取る
②ボトルの切り口の縁の対面に、2カ所穴を開け、ひもを通す
③キャップの中央に千枚通し(またはキリ)で穴を開ける。穴は丸箸の先が5ミリほど入る大きさにする。
④キャップを閉め、ボトルの内側からガーゼをキャップにきっちり詰め、キャップの外側から丸箸の先を差し込む
⑤よく洗った活性炭を、逆さにしたボトルに入れる。量はボトルの半分が目安
⑥水道水を静かに入れる
⑦キャップに差し込んだ丸箸を抜く。

[注意]
◎醤油やジュースのボトルは匂いがついているので不可
◎1週間(冬は2週間)に1度、活性炭とガーゼを10分間ほど煮沸消毒する
◎活性炭は減ったら、そのつど補給する。

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