「来客の目につく部分をキレイにしておくのが、掃除のポイント。たとえばキッチンは、蛇口をピカピカに磨くだけで見違えるようになります」
(蛇口の掃除は、以下に出てくる“三つ編みストッキング”を蛇口に引っ掛け、両端を交互に引っ張るように磨けば、驚くほどの輝きに)
そんなお掃除テクニックを伝授してくれるのは、家事代行会社「ベアーズ」で専務を務め、『プロが教える! ラクちんおそうじ術』(宝島社)を出版している高橋ゆきさん。これからは大掃除の季節、ここだけ押さえれば「掃除上手!」と思われるポイントを高橋さんに聞いた。
まずは大掃除の前に、4つの便利ツールをそろえよう。
1[軍手ぞうきん]ゴム手袋の上から濡らした軍手をはめるだけ。洗剤スプレーを吹きかけて使う。
2[エタノール洗剤スプレー]100円ショップなどで売っているスプレー容器に、消毒用エタノールを半量ほど入れ、好みのアロマオイルを20滴程度入れて混ぜる。
3[ストッキングだんご]丸めた靴下を膝丈ストッキングのつま先に入れ、そこにストッキングの余った部分を巻きつけて完成。
4[三つ編みストッキング]パンティストッキングの両膝同士を結ぶ。膝下と腰にあたる部分を三つ編みにしていき、編み終わった先端を縛ってできあがり。
準備したら、場所別の「掃除テク」を聞いていこう。
【家の外周】
「なかなかお掃除することのない扉の表面、インタホン、郵便ポストは最低限やるべきポイント。軍手ぞうきんを使い拭き掃除しましょう」(高橋さん・以下同)
【ベランダ】
「デッキブラシを使って。頑固な汚れは、重曹をつけてこすると研磨力で汚れが落ちやすくなります」
【玄関】
「下駄箱は靴をすべて出し、軍手ぞうきんとエタノール洗剤で拭き掃除。消臭対策として重曹を入れておく。余裕があれば、玄関の床も拭きましょう。玄関が1段明るくなり、広く見えるはずです」
【子供部屋】
「ほこりは、アレルギー、気管支炎、ぜんそくのもとになります。エアコンのお手入れ、部屋の棚や小物、床の拭き掃除は忘れずに行いましょう」
【洗面所】
「シンクはクリームクレンザーとスポンジで磨きましょう。洗面台の物入れはエタノール洗剤で拭き掃除」
【浴室】
「鏡は、重曹と水をペースト状になるまで混ぜ、ストッキングだんごの先端で回すように磨く。ドアレールは、キッチンペーパーを敷いた上からカビ取りスプレーを吹きかけ、10~15分放置したあと水拭き。から拭きも忘れずに、水あかの原因となります」
【トイレ】
「掃除しているのになぜか臭うという原因は、尿の飛び散り。壁、床をアロマ入りエタノール洗剤で入念に拭きましょう。トイレットペーパーホルダーやスリッパの洗濯も忘れずに」
【リビング】
「リビングがくすんで感じたら、原因はレースのカーテンの汚れ。洗濯機で丸洗いして、脱水後はレールにかけておけば乾燥します。また、一度ホストの席に座って、そこから見える範囲はきちんと掃除しましょう」
【キッチン】
「悪臭のもとになるストレーナー(流し口の網の部分)の掃除は、泡タイプのキッチン用ブリーチ洗剤を使うと楽。洗剤をたっぷり吹きかけたストレーナーをビニール袋に入れ、水を深さ1センチほど入れます。袋の口を縛って上下に振り、10~15分放置。水で流せば、ぬめりが取れているはず。大掃除はつい力を込めて拭いたりしがちですが、とくにステンレスは傷つきやすく、傷に汚れが入り込むと、あとのお掃除が大変に。あわてずあせらず、優しい気持ちで取り組みましょう」