「店員に勧められるがままに商品を購入していませんか? しかし、その商品は、“最新・最高機能”、そして“最高価格”のものがほとんどなんです。賢く家電を買い換えるためには、価格変動の“法則”を知る必要があります」

 

こう話すのは経済評論家の加谷珪一さんだ。冬のボーナス目前。家電の買い換えを検討している人も多いはず。だが、どの商品をどんなタイミングで買えばいいのか。加谷さんは、「家電の価格は『季節要因』と『製品サイクル』という2大要素で決まる」と語る。

 

「季節要因とは、年度末の決算セールや、ボーナス期などに行われる値引きセールのことです。しかし、この値引き幅には限度があり、せいぜい10%程度にすぎません。大きく差が出るのは新モデルが出て“型落ち”を迎えるまでの製品サイクル。多くの商品は、発売から半年で30~50%も安くなっていきます」(加谷さん・以下同)

 

3月に発売されたエアコンを例に取り見てみると、発売開始時期を「100」とすると半年後の9月には、ほぼ「半額」にまで下落している。その間のところどころにある小さな下落が、セールなどの季節要因による下落だ。この2つの要因を見極めることで、最安値での買い物が実現できるのだ。

 

だが、2019年の家電価格は例年とは違う動きをするため、注意が必要だという。

 

「来年4月に『働き方改革関連法』が施行されます。施行後は従業員が時間外労働の限度基準(月45時間、年間360時間)を超えると、雇用主に罰則が適用されることになる。多くの人の残業時間が減ることになるでしょう。残業時間の削減はいいことですが、同時に賃金も減ることになります。たとえば年収400万~500万円の人が、およそ10%程度、つまり40万~50万円減ることもある。家電製品を買い控えるには、十分な減り幅です。消費の冷え込みは、製品価格の下落につながります。買い控えが価格に影響を与えるまでには、若干のタイムラグがあるので、6月ごろから、家電が『安くなる』可能性があります」

 

さらに、10月には消費税が10%に引き上げられる見込みだ。

 

「’14年、5%から8%に増税される直前、駆け込み需要で家電がバカ売れしました。今回はそれを見越して、施行前の8月、9月あたりから家電価格は横ばい、あるいは上昇する可能性があります。むしろ、この時期は購入を控えて、増税後に検討しましょう」