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「せっかくだから5月に入ってから生まれてくれたらいいな、と思っていました。少し小さめで生まれたけど、元気で安心しました」

 

声をはずませ、そう話すのは、5月3日に2,474グラムの次女を出産した倉田恵利華さん(31・神奈川県在住・介護士)。

 

元号が令和に改まった5月、各地でたくさんの“令和ベビー”が産声を上げた。芸能界では、上地雄輔(40)の第2子が5月1日に誕生。海外では5月6日にイギリスのヘンリー王子とメーガン妃に第1子が誕生した。

 

そこで本誌は、令和元年に出産予定の女性30人に緊急アンケートを実施。新時代“令和”への期待と不安を聞いた。

 

「とにかく思いやりのある子に育ってほしい。それだけです。2年前に、今の夫の子どもを流産して、やっと授かった命だから」

 

冒頭の倉田さんは、7年前、24歳で長女を出産したが、当時の夫とは、ほどなくして離婚。その後、高校時代の同級生だった現在の夫と再会し、3年前に再婚した。

 

「今の夫は子煩悩で長女のこともすごくかわいがってくれます。長女も、妹ができるのをすごく楽しみにしてくれて」

 

幸せいっぱいだが、1年後のことを考えると不安がよぎる。

 

「育休を1年取ったら、子どもを保育所に預けて介護士に復帰したいんです。人手も足りないですし。でも、うちのエリアは待機児童が多いから、保育園に入れるか今から心配ですね……」

 

待機児童は、平成30年4月段階で約2万人。減少傾向にあるものの、4年前と比較して、わずか1,500人ほどしか減っていない(平成30年厚生労働省調べ)。

 

一方で、アンケート回答者の30人中25人が働いていて、22人が出産後に復帰する予定だ。令和時代はどう変わってほしいかという質問には、「仕事しながら子育てしやすい社会に」(34・契約社員)などの回答が目立ち、出産前から保育所の確保に頭を悩ませていることがわかる。

 

教育費も頭が痛い問題だ。

 

「保育園の無償化が始まるみたいですけど、あれは3歳児からなんですよね。いちばんお金のかかるのは、0歳児保育なのに」

 

そう話す美容師の杉本香奈子さん(41)も、8月に3人目を出産予定。すぐ復職するつもりだ。これまで、7歳と2歳の子を保育所に預けて働いてきた。

 

「でも、低年齢児の保育費はバカにならないんです。仕事をしても給料が保育費で飛んでいきます」

 

政府が鳴り物入りで始める幼児教育・保育の無償化は、’19年10月からスタート予定だが、保育費が高い低年齢児(0~2歳)は住民税の非課税世帯以外は対象とならない。かつ待機児童の88.6%は0~2歳児で、そもそも低年齢児を預かる保育所が足りないのだ。

 

仕事と子育てを両立できるようにしないと、少子化につながることはアンケートの結果から見てとれる。回答者の平均年齢は32.5歳と高めなのに対し、現在の子どもの数は0.56人と1人を切っていた。

 

「社会全体で子育てする意識を持ってほしい」(26・派遣社員)

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