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「金の価格は、米国の9.11のテロ事件に始まり、現在の米中貿易摩擦など、世界情勢の不安を背景に高騰してきました。今、純金1グラムの価格は約5,700円。これは’00年にくらべ、約6.5倍。今、売らずして、いつ売るのかという状況です」

 

こう話すのは『いま金を買わずしていつ買うのか!』の著者で、金にくわしい植田進さん(横浜総合FP事務所代表)。金の財産といえば「延べ棒」。自分とは無関係と思う人も多いだろうが、植田さんは言う。

 

「とくに昭和の人は金製品に憧れ、買い求めています。日本人の家には、思いがけない金製品がたくさんあるんです。私はそれを“家の埋蔵金”と呼んでいます。金価格高騰の今、それを現金化して、小金を稼ぐ絶好の機会です」

 

指輪、ネックレスといった宝飾品だけでなく、金はじつに意外なものに使われている。

 

「もちろんブランド品の指輪などは金として売るより高く売れるモノもありますが、じつは壊れてしまったり、まさかこんなものが売れるなんてと思いがちなものにも“埋蔵金”があるんです」

 

そう語るのは、貴金属買取り大手「大黒屋」の飯村崇史さん(質 六本木アマンド上店店長)。貴金属買取り歴15年のベテランだ。

 

「金製品といっても、純金(24K)から、18K、14Kと、金の含まれる割合によって、買取り価格は異なります。大黒屋では、24Kが1グラム5,150円、18K 4,020円、14K 2,950円(10月30日現在)です。買取り価格の目安は単純に金製品の重さ×価格で決まってきます」

 

つまり18Kのチェーンの場合、重さが5グラムならば、買取り価格の目安は2万円前後ということになる。「わが家の埋蔵金」売却額リストは次のとおり。

 

【バックル】埋蔵量の目安:100g〈女性用〉~150g〈男性用〉(14~18K)、売却額の目安:30万~60万円

昭和のものに金が使われたベルトのバックルが多いという。

 

【金杯】埋蔵量の目安:50g~100g(24K)、売却額の目安:25万~50万円

メッキかどうか、一度鑑定してみる価値あり。

 

【仏壇のお鈴】埋蔵量の目安:100g~200g(18K)、売却額の目安:40万~80万円

実家の仏壇のお鈴が金製ということも意外に多いという。

 

【金歯】埋蔵量の目安:歯1本3g(14~18K)、売却額の目安:1万~1万5,000円

詰め物を取った重さで価格が決まる。

 

【眼鏡フレーム】埋蔵量の目安:10g(14~18K)、売却額の目安:3万~4万円

レンズ、ツルの付属品を取った重さで価格が決まる。

 

【カフス】埋蔵量の目安:5~10g(14~18K)、売却額の目安:1万5,000~4万円

昭和に着道楽だった人の遺品に多いので要チェック。

 

【記念メダル】埋蔵量の目安:30~100g(24K)、売却額の目安:15万~50万円

勤続◯周年で企業が配ったものなどに純金製がある。

 

【万年筆のペン先】埋蔵量の目安:1g(14~18K)、売却額の目安:3,000~4,000円

モンブランなどの高級万年筆のペン先は要チェック。

 

【時計ベルトのコマ】埋蔵量の目安:3~5g(14~18K)、売却額の目安:1万~2万円

時計自体はなくなって、金製のコマだけ残っているケースも。

 

【帯留め】埋蔵量の目安:5~10g(14~18K)、売却額の目安:1万5,000~4万円

遺品整理などで見落としがちだが、金を使ったものも多い。

 

「宝飾品として売るのではなく、製品に含まれている金そのものを売るので、たとえばつぶれた指輪でも、壊れたバックルでも、傷ついた金杯でも関係ありません。先日も、お母さんの遺品整理の品を大量に鑑定に持ち込まれた中に、壊れた財布についていた金色の小さな鈴がありました。調べたら18K。もう書けなくなったモンブランの万年筆のペン先も買取ります」(飯村さん)

 

あなたの家にも“お宝”が埋もれているかも。売るなら今です!

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