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新型コロナウイルス感染拡大で、政府は「不要不急の外出を控える」ことなどを要請している。そのため軽い気持ちで、量販店に家電を見に行くことができない現状。しかし、新生活のために家電は替えたい……。その願いをかなえてくれる“爆売れ”ブランドがありましたーー。

 

「『アレクサ』とか『グーグル』って話しかけると使える機器はある、って聞くけど、設定方法も難しそうだし、手が出なくて……。でも、アイリスオーヤマのテレビは、音声操作リモコンを電源につないで『ねえ、ルカ。テレビつけて!』と言うだけで見られる。私でも、買ってすぐ使いこなせたんです」(65歳・主婦)

 

こう話す主婦が使っている家電は、「アイリスオーヤマ」のオリジナル製品だ。

 

’10年、同社が公表した家電の売り上げは100億円。ところが、今年1月発表の最新売り上げは950億円。アイリスオーヤマは、10年間で10倍もの成長を遂げている“爆売れ”家電メーカーなのだ。

 

「同社は、もともと’50年代後半に大阪で創業したプラスチックの下請け工場がルーツでした。それがガーデン用品、ペット用品、収納用品と徐々に扱う分野を広げ、’10年に家電業界に本格的に参戦。現在ではエアコン、照明、扇風機、空気清浄機、ドライヤーのほか、キッチン回りでは電気圧力鍋や炊飯器、オーブンレンジまで多岐にわたるラインナップを持っています」(経済ライター)

 

その人気の秘密は、「使いやすさ」と「コスパ」にあると経済ライターは続ける。

 

「現在、家電量販店の最前列に並ぶ大手メーカー製品は『高機能・多機能』を備えた、いわゆる“ハイエンドモデル”を中心に売り出される傾向があります。そして多機能ゆえに、操作が複雑な場合が多いのが大手メーカー製品の特徴ともいえます。しかし、たとえば『音声操作4K対応液晶テレビ』は、設定やインターネット環境も不要で、音声操作リモコンを電源につなげばすぐに使える。さらに、機能がシンプルゆえに、設計・製造コストを抑えることができているため、低価格を実現しています。そうしたシンプルさが、『シニアにも優しい』と人気を呼んでいるのでしょう」

 

じっさい、大手メーカーが発売する4Kテレビは10万円を超えることが多いが、アイリスオーヤマの製品は7万円からと、財布にも優しい。

 

音声操作4K対応液晶テレビをはじめ、同社の製品は「生活者が抱える不満」に沿って開発されたものばかりだという。

 

累計売り上げ300万台(’20年1月現在)を突破した「ふとん乾燥機カラリエ」の開発者である佐藤貴英さん(同社家電開発部マネージャー)に、“開発秘話”を聞くと……。

 

「実際の生活者として、『なにが不便で、なにが必要なのか』を徹底的に見つけることから始めます。ふとん乾燥機も、当時85歳だった私の祖母が、曲がった腰で重い布団をベランダに干すのを見て、『こんなことはさせたくない』と思ったのがきっかけ。どんな商品にするかを考えたら、まずはアイテムの“値ごろ価格”を正確に設定する。そしてひとりの開発者が、その商品の企画から試作、完成、販促物のチェックまで行う。そうすることで、開発途中で価格設定がブレて跳ね上がる、ということがありません」

 

アイリスオーヤマの製品は、量販店に出向かずとも、HPでのインターネット通販、電話、ファックスでも購入することができる。

 

「女性自身」2020年3月17日号 掲載

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