「神様というのは“穢れ”に近づくことができません。ですから、せっかく神社やパワースポットに行って、いい気をいただいて帰ってきても、家が汚れていたらその気はリセットされてしまいます。ついてきてくださった神様も、居心地の悪さに逃げ帰ってしまうことでしょう」
そう話すのは、予約半年待ちという大人気の霊的占い師、嶋田美幸さん。嶋田さんは熊本県で三代続く瓦屋の娘として生まれ、地鎮祭や上棟式など、家と関わる神事を身近に感じる環境で育ってきたという。
「どんな家にも、人が住むところには“家神様”がいらっしゃいます。私たちの家の中にはたくさんの神様がいらっしゃいますが、なかでも家神様はその中心的な存在で、住人を災いから守り、導いてくれるのです。ところが、部屋がモノであふれたり、掃除が行き届かずホコリだらけになってしまったりといった具合に家が荒んでくると、悪い気が充満し、家神様の力は薄れてしまいます。当然、外から福をもたらす神様が入ってくることもできません」(嶋田さん・以下同)
空き家になると家が急速に荒廃していくのは、手入れが行き届かないことだけが原因ではなく、家神様がいなくなり、その代わりに貧乏神や疫病神といった災いを呼ぶものがすみ着くからだという。
「きれいなところにはきれいなものが、汚ないところには汚ないものが宿ります。家が汚れていると病気やトラブルなど悪いものを引き寄せてしまいますが、逆にきれいな家では神様がパワーアップし、私たちに幸運をもたらしてくれるようになります。そのカギが、お掃除なのです」
今年2月には、その掃除法をまとめた『神様が味方する奇跡のお掃除術 家と自分をパワースポットにして大開運!』(今日の話題社)を出版。本の内容を実践した読者からは、「宝くじが当たった」「諦めていた結婚が40代になってかなった」「息子のうつ病が治った」などの声が相次いでいるという。
そこで、場所ごとの掃除法について嶋田さんに指南してもらった。
【玄関・対人関係、仕事運をつかさどる】内と外の世界をつなぐすべての入口。三和土まで水ぶきし、福を呼び込んで
玄関は、いいものも悪いものもすべてが入ってくる場所。ピカピカにしておけば、門番役の神様が災いの種を家に入れず、福を呼び込んでくれる。とくに対人運や仕事運に効果アリ。
「下駄箱の上や飾ってある小物類まではたきがけしたら、ほうきで玄関の前まで掃き清めましょう。最後に三和土を水ぶきで仕上げるのを忘れずに。少量の重曹か塩を溶かした水にぞうきんを浸し、しっかり絞って拭き上げると汚れがよく落ち、邪気払いの効果もあります。三和土だけでなく、玄関から上がったところもしっかりふき掃除をして。玄関マットにも靴裏の汚れがついています。定期的に水洗いするか、洗うのが難しい素材の場合は天日干しをしてみて」
ぞうきんとして使うものは、古いタオルや古着の切れ端でOK。モノを無駄なく使うことで、神様も喜んでくれる。玄関の場合に限らず、ほかの場所でも同様。
「もし新しいものを買うなら、白いぞうきんがオススメ。汚れが目立つので、ふいた後、どれだけ床が汚れていたか視覚で判断できます。お掃除をこまめにするほど、汚れが少なくなっていくのが目に見えてわかるので、モチベーションアップにもなりますよ」
【下駄箱・出世、婚期にかかわる】靴底の汚れを丁寧に落として、家の外からの邪気をシャットアウト
ふだん、なかなか手の回らない下駄箱の掃除だが、じつは運気アップには重要な場所。
「玄関はお掃除すればきれいになりますが、下駄箱にしまった靴はどうでしょうか。私たちは靴を履いていろいろな場所へ行き、人と会い、その間に福を拾うこともあれば、厄を拾うこともあります。体についた汚れはお風呂に入れば落ちますが、靴裏についたものはそのままです。何もせず下駄箱に放置しておけば、中が邪気で充満してしまいます」
それを防ぐためには、こまめに靴裏の汚れを落とすことが大切だそう。また、下駄箱の中も定期的に換気を兼ねて掃除をして、邪気がたまらないようにしておきたい。放っておくと、出世や婚期が遠のく原因になる。
下駄箱の中は、チリや土ボコリを掃き出した後に、少量の塩か重曹を溶かした水で絞ったぞうきんでふき上げよう。さらに、下駄箱に小皿に入れた重曹パウダーを置いておくと、消臭と邪気払いの効果も期待できる。
「また、靴は脱いだら玄関に置きっぱなしにせずに、面倒でもそのつど、下駄箱にしまいましょう。たとえきれいな靴でも玄関に置いたままでは、福の神が家に入る妨げになってしまいます」
掃除で神様を呼び、わが家を最強のパワースポットにしよう。
「女性自身」2020年6月2日号 掲載