画像を見る

「相続した実家が買い手も借り手もつかず空き家状態に」と、親の家をもてあます人が増えている。’18年、総務省の「住宅・土地統計調査」を見ても、空き家は過去最高の約7軒に1軒、これが’33年には約4軒に1軒が空き家になるというのだ。

 

資産になるとせっかく手に入れた不動産は、これから少子化が進むと、買い手や借り手がつかない家あまり状態になり、資産価値がなくなってしまう。

 

「今の70〜80代は、マイホームを手に入れるために働いてきた世代で、子どもに家を遺したいと思う人も多いのですが、実際に相続してみると、それぞれ家庭の事情があって住まないので空き家になってしまったというケースも少なくないのです。空き家を放置しますと、維持費がかかるうえ、さらに、売却できないといった悪循環に陥ります。“負”動産を背負わないように、早めに対策を講じる必要があります」

 

相続・不動産コンサルタントの藤戸康雄さんはそう話す。

 

さらに、注意したいのは土地・建物の相続登記が義務化される法律ができたこと。現在は相続登記は義務でもなく期限もないが、相続を知ったときから3年以内に登記が義務づけられる。正当な理由なく申請しなければ、10万円以下の過料が科せられるという法律が今国会で成立した。’23年度をめどに施行される予定だが、相続した家を放置したままだとペナルティが科せられるようになる。

 

また、実家が戸建ての場合は、隣の家との境界線があいまいなケースがあるという。

 

「正しく測量が行われていないと境界線が違っていたということがあります。境界線を確定させないと、どっちの土地かトラブルのもとになります。測量調査は土地家屋調査士に依頼できます」

【関連画像】

関連カテゴリー: