【第3位】「オリックス生命」
オリックス生命の商品のよい点は、シンプルな保障内容を心掛け、喫煙の有無や健康状態にかかわらず一律の保険料を採用し、なおかつ保険料が安いこと。また、商品の設計や商品パンフレット、ウェブなどの説明資料がわかりやすい。ネットのHPもトップ画面を見ると、どこに何があるかが明確になっており、顧客目線を大切にしているように感じる。
「商品の内容がシンプルで価格設定も良心的。公式サイトを見ると、トップページから初心者にもわかりやすくできているのも好感が持てます。また加入者向けの健康医療相談サービスの対象を死亡保険の加入者まで広げたことなども評価できます」
【第4位】「ライフネット生命」
現在、保険会社のほとんどが、保険料に含まれる手数料が何%なのかを公開しておらず、謎に包まれている。これは顧客本位な姿勢ではない。その点、ライフネット生命は、正々堂々と手数料を公開しているところが◎。また「ネットの会社だからこそお客さまとのリアルな接点を大切にしたい」と、ふれあいフェアも開催している。
「じつは日本の生保の経営内容は非常に不透明で、たとえば支払う生命保険料に含まれる手数料(会社側の利益)が何パーセントなのかを開示している会社は皆無。この手数料率を公開している唯一といえる会社で、その点だけでも、顧客に対しての透明性が高いと評価できます。またネット保険の先駆けの会社だからこそと、顧客とのリアルな接点を大切にし、開業当時から、契約者向けの『ふれあいフェア』を開催。社長や社員が会社や保険のことを話したり、顧客側からの質問や要望を直接伝えることが可能です」
【第5位】「ジャストインケース」
この会社が販売している「わりかん がん保険」の考え方が顧客に優しいもの。この商品は、がん診断時に80万円を受け取れる。加入者がみんな元気でがんと診断されない場合には、保険料はゼロで1円も払う必要がない仕組み。保険料の算出は1カ月ごとに、一定の年齢区分ごとに行われる。がん診断者が増えても、保険料の上限が決められていることも安心できる。
「『わりかんがん保険』や『コロナ助け合い保険』などの少額短期保険を販売している会社。前者は加入者同士でがんになった人の保険金を割り勘にする画期的な保険。現在の加入者は5,000人弱とのことですが、運営は順調。アイデア重視でとにかく保険料を安くするという経営方針が魅力的です」
もともと保険というのは、何事もないことが一番で、掛け捨てで入り損になるのが前提。物価高で家計がひっ迫するなか、保険会社も吟味して選ぶ時代といえそうだ。
【PROFILE】
横川由理
ファイナンシャル・プランナー。シリーズ『よい保険・悪い保険』の監修など、マネー講座、執筆を中心に幅広く活躍している