コメント欄には、このきめ細やかな育児を“尊敬する”“とても素敵”と賞賛する声が多数寄せられた。
一方で、“泣かせない育児”について、“乳児は泣くのが仕事”“泣かない方がいいとは思えない”と心配する声も多く上がった。
そこで、『“泣いてもいいんだよ”の育児』(自由国民社)の著者で、みねた助産院の峯田昌(あつよ)院長に“泣かせない育児”について話を聞いた。
「福田さんの育児を心配するコメントを見ると、“泣かせない育児”という言葉が一人歩きしているようなところがあるように思いました。実際に福田さんの書いた文章を読みましたが、赤ちゃんをよく見ているので、欲求受け止めやすくなる育児をしている印象です。
欲求を受けとめてもらえると、0歳児の赤ちゃんにとっては、“ギャン泣き”までする必要はない環境、つまりものすごく心地よく安心できる状況だと思うのです。福田さんは、本当に頑張ってらっしゃるし、お子さんのことを本当に愛しているというか、可愛くてしょうがないのだなと。決して“泣いちゃだめ”という育児をしているわけではないようです。結果的にあまり“泣いていないと感じる”ということだと思いました」
そもそも、赤ちゃんが“泣いている”と感じるかどうかは個人差があるという。
「“色んなことをおしゃべりして訴えてくれる”、“注射のときは大きな声を出す”と書いてあったので、声はあげていますよね。でも、声をあげること自体を“泣いてる”とおっしゃる方もいるのです。私からみたらしゃべっているだけでも、“泣いてる、困ってる”と、大変だから何とかしないとと。同じ泣き方でもどう捉えるかで変わります。だから、福田さんは赤ちゃんが困った泣き方をしていると捉えていないのだろうなと思いました」
では、“泣いてもいい”育児とはどういうことなのか。