台風から離れた地点も油断禁物…9月は“竜巻発生”のピーク
画像を見る 21年5月、竜巻とみられる突風の被害を受けた民家(静岡県牧之原市/写真:アフロ)

 

■冷たい風

「体感的には、ヒヤッとする風を肌で感じたり、急に冷たい風が吹いてきたなと思ったら危ないと判断してください」

 

■墨のような黒い雲

「黒い雲が近づき、あたりが急に暗くなる。これは発達した積乱雲が近づいているという兆候です」

 

■遠くの雷鳴

「昔は、雷が光ってから雷鳴が聞こえるまでの秒数を数えて、雷がどれくらい離れたところにあるかを測る人もいましたが、実際には雷の音が聞こえたら、次はどこに落ちてもおかしくありません。遠くで雷が鳴っていたり、稲光が見えた時点で、積乱雲は近くに迫っています」

 

■大粒の雨、雹

「大粒の雨や雹が降るのは、かなり危険な状態です。その時点で、発達した積乱雲が上空近くに来ているので、その前段階(冷たい風、黒い雲、遠くの雷鳴)のうちに安全確保をしましょう」

 

では、次に身の安全を確保するために取るべき行動とは?

 

「外出中の場合、頑丈なコンクリートの建物の中に早めに避難してください。車の中や車庫、プレハブの建物などは強風で飛ばされる危険性があるので、近づかないようにすること。家の中にいる場合は、窓ガラスから離れ、なるべく家の中心部にある部屋に移動しましょう」

 

万一、屋外で周囲に避難できる頑丈な建物がなかった場合にはどうすれば?

 

「側溝など、くぼんだ箇所で身をかがめて、少しでも安全を確保し、被害を最小限にするための行動を取ってください」

 

気象庁の3か月予報(9~11月)では、積乱雲の発生がフィリピンの東から西部太平洋赤道域で多いと予想されている。すでに、この海域で新たな台風9号、10号が発生しており、日本に接近する可能性も。

 

いつ自分の身に襲来してもおかしくないゲリラ竜巻の恐怖。できるだけ落ち着いて対処できるように“いざそのとき”を想定しておくことが大切だーー。

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