ついに全国で始まった…「家賃」値上がりランキング! 3位滋賀県、2位山形県を押さえた意外な県は?
画像を見る 突然の家賃値上げには、焦らずに交渉することが重要(写真:JIRI/PIXTA)

 

もちろん交渉の際、家賃値上げの正当な根拠を示してもらうことも重要だ。

 

「実際に固定資産税がいくら上がるのかも知る必要があります。

 

また家賃値上げの根拠となる近隣賃料との比較に関しても、オーナーサイドは都合のよい数字を出してくる場合があるので要注意です。

 

セカンドオピニオンとして、近隣の不動産会社に家賃相場を聞くことも求められます。

 

インターネット上の不動産ポータルサイトなどで、家賃相場を調べることもできますが、あくまで募集段階での賃料であって、成約した賃料とは限りません。実際にはもっと安い賃料で成約している可能性もあるので、不動産会社に確認をすることも大事です」

 

こうした根拠がしっかりとあり、家賃値上げも仕方ないと納得できた場合は、値上げに応じるか、退去することになる。

 

「その際、賃料の値上げ幅を小さくしてほしいと交渉することも大事です。さらに更新料を無料にしてもらうなどの条件で、その後の家賃値上げに応じるケースもあります」

 

■簡単にサインをしないで“交渉”することが大切

 

実際に、家賃交渉に成功したというのは、都内人気地区に住む50代男性だ。

 

「以前、1万円の家賃値上げを打診されたとき、交渉したら5千円を提示され、さらに3千円にまで値上げ幅を減らすことに成功。

 

そして今年の更新時には、2回目の家賃値上げを提案されました。20万円の物件に対して1万円上げてほしいと言われましたが、さすがに応じられません。

 

私が退去して1カ月空室になると、オーナーにとっては大損害となるためでしょう、交渉の末、今回の値上げは見送ることで、契約更新することができました」

 

また、家賃の値上げに応じられずに退去する場合も、引っ越し費用を出してもらう、鍵の交換費用や原状回復の費用をオーナー負担にしてもらうなど、交渉が可能だ。

 

「住んでいる部屋の原状回復に関しては、非常にトラブルが多い。とくにクロスの黄ばみ、フローリングのキズなどの修繕を理由に高額請求され、敷金がほとんど戻ってこないケースもあります。

 

しかし、クロスなどは一般的に6年で減価償却されますし、経年劣化に関しては基本オーナー負担です。

 

退去の際、賃貸管理会社や補修会社と一緒に立ち会いをしますが、ここでも簡単にサインをして合意をする人が多いのが現状。“これも自分たちの負担なのか?”と疑問に思う部分があれば、サインせずに、一度、持ち帰ることも大事です」(山本さん)

 

自分の住まいは、自分で守っていくことが必要なのだ。

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