(写真・神奈川新聞社)
安全保障関連法に反対する高校生のグループ「T-ns SOWL(ティーンズ・ソウル)」が21日、東京・渋谷や大阪、東北を中心に全国30カ所以上で、約3万人規模のデモを実施する。東京ではこの日、代々木公園ケヤキ並木原宿側に集合し、午後4時半から「国民も野党もメディアも団結を」と訴える。合言葉は「とりま ユナイト」(とりあえず、まぁ 団結の意味)だ。
グループは国会前での抗議活動や、ツイッター・フェイスブックなどのSNSでつながった高校生が、2015年7月1日に結成。8月には東京・渋谷で5千人を集め、デモを行うなど活動してきた。
大和市で生まれ育った男子高校3年生・ぴかさん(18)は、東日本大震災をきっかけに政治に興味を持つようになった。昨夏に3日連続で行われた安保法反対の抗議活動に、母と出向いた。道にあふれる人波。最初はうろたえたが、国民が叫ばなければと奮起し、気がついたときには、国会議事堂に向かい声を上げる自分がいた。
「叫ぶことなんてせずに暮らしていだけど、平和って、幸せって何かを考えた。その夜は不安で涙が止まらなかった」
声を上げる様子がテレビで放送され、話をしなくなった友達もいる。今夏、選挙権が18歳以上に引き下げられるが、学校で政治を話題にすることは少ないと嘆く。
「学校では、総務省が作った副教材『私たちが拓く日本の未来』を使って、選挙の仕組みを学んだりしたけど、クラスメートの多くは『政治に興味がない』『どの党に入れても同じ。信用ならない』と話す。政治のことは分からなくても特定秘密保護とか安保法とか、国のあり方が変わっていくことが怖い」
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