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(写真・神奈川新聞社)

 

自動車教習所の卒業検定で不合格となったにも関わらず、無理を言って卒業証明書を交付させたとして、県警交通捜査課と厚木署が虚偽有印公文書作成教唆・同行使と道交法違反(免許証不正取得)の疑いで、厚木市に住む自称会社役員の男(54)を逮捕していたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。

 

交付した厚木中央自動車学校(厚木市)の技能検定員の教官(47)、当時の業務課長(51)、当時の教務部長代理(58)の男性3人についても、虚偽有印公文書作成の疑いで、近く書類送検する方針。不合格者を合格したことにして卒業証明書を交付した教習所の教官らを摘発するのは全国初とみられる。

 

捜査関係者によると、男は昨年10月30日、同校で大型二輪免許の卒業検定(技能試験)を受けていた際、一本橋から脱輪したにも関わらず、「滑っただけで落ちていない。何とかしてくれ」などと教官に主張。卒業証明書を交付させ、その後、大型二輪免許を不正に取得した疑いが持たれている。

 

教官は一本橋から落ちた段階で試験を中止して不合格を告げたものの、男に押し通されて課長に相談。2人で説明したが納得させられず、教務部長代理に相談した上で、合格したことにして卒業証明書を交付したという。同校の責任者である管理者は交付の際、不在だった。

 

昨年12月に県警本部に情報提供があり、同課などが捜査していた。

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