image

(写真・神奈川新聞)

 

新たな手口にご用心ーー。

 

連絡もなく、突然自宅に警察官を名乗る男が現れ、言葉巧みにキャッシュカード情報を盗んで現金を引き出す窃盗事件が、1月下旬以降、横浜市内で相次いでいる。私服姿で現れ、被害者の混乱に乗じて暗証番号を書かせた上で、キャッシュカードを別のカードにすり替える。携帯電話で共犯とみられる人物と通話させ、信じ込ませる手口も共通している。捜査機関の信用をおとしめる犯行に、県警は「突然、訪ねてきた警察官が暗証番号を聞き出すことはあり得ない。絶対に応じないで」と注意喚起する。

 

今月5日午後、同市栄区の80代の無職女性宅に、他県警の警察官を名乗る男が不意に現れ、スマートフォンを差し出してこう告げた。「上司と話してください」。栄署によると、電話口の人物は「詐欺の捜査であなたの通帳番号が出てきた。犯人に使われるといけないので、通帳とキャッシュカード、暗証番号を書いたメモを封筒に入れてください」と促した。

 

女性は、言われるままに警察官をかたる男が持っていた封筒にカードや暗証番号を記したメモを入れ、封印を求められたため、はんこを取りにその場を離れた。男は女性が戻るまでの数十秒間に、別のカードが入った封筒とすり替えて、女性に渡したとみられる。不審に思った女性が翌日に同署に相談。封筒がすり替えられており、すでに現金約26万円が引き出されていた。

 

栄区では、1月下旬にも60代の女性がよく似た手口で約66万円を引き出された。南区でも同時期に70代の女性が約270万円の被害に遭っている。県警は、被害者に疑う余裕を与えず、短時間で犯行を済ませる手口に警戒を強めており、「少しでも不審だと思ったら、すぐに110番通報を」と呼び掛けている。