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(図:琉球新報)

 

名護市辺野古の新基地工事海域に「活断層」が存在する可能性があることが24日までに分かった。防衛庁(当時)が2000年に作成した「代替施設建設協議会」資料中の「海底断面図」で50メートル近く沈下した落ち込みがある場所が記されている。琉球大学名誉教授の加藤祐三氏(岩石学)は「落ち込みが比較的新しい時期にできていれば、海底に活断層が伸びている可能性がある」と指摘した。新基地予定地近くの陸上部には「辺野古断層」「楚久断層」という2本の断層が存在する。その断層の延長線が海底の急に深くなる谷や斜面部分につながっている。さらにその先に防衛庁が示した落ち込み部分が重なっている。活断層は過去に地震を起こした形跡があり、将来も地震を起こす可能性がある断層で、基地建設の場所に適するか疑われる。25日で辺野古での護岸工事着手から半年を迎えた。

 

防衛庁作成資料では、長島から中干瀬に至る「琉球層群」と呼ばれる地層が50メートル以上落ち込んでいる。防衛庁も「基盤中の断層によると考えられる落ち込み」と記しているが活断層か否かの記述はない。

 

沖縄防衛局は工事海域の活断層の有無について24日琉球新報の取材に対し「文献などによると北部で目立った活断層は確認されていない」と答えた。工事海域の地盤の安全性については「調査中であり、確定的に申し上げることは困難」だとした。

 

50メートル以上の落ち込みが確認された琉球層群は、琉球石灰岩を含む地層で、数十万年前かそれよりも新しい時期に堆積したとみられる。加藤氏は「新しい時期に断層が動いたのなら、今後も動く可能性があり、海底に活断層が走っている可能性がある」と指摘した。

 

陸上2断層(辺野古、楚久)は「名護・やんばるの地質」(名護市教育委員会発行)で、「活構造」に分類されている。活構造は数十万年前かそれよりも新しい時期に活動したことを意味し、加藤氏は「陸上2断層も活断層の可能性がある」と分析した。

 

防衛局は2~4月、大型特殊船「ポセイドン」で工事海域での地質調査を実施したが、いまだ結果を公表していない。

 

加藤氏は「活断層の可能性を否定するなら、国は早急に調査資料を公表し説明すべきだ」と話した。また、工事海域には、空洞が多く軟弱性が指摘される「琉球石灰岩」も分布している。加藤氏は「いかにしっかりした基礎工事をしても直下で活断層が動き地盤がずれれば、上にある施設は破壊される」と危険性を指摘した。

(仲井間郁江)

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