議論を交わす田中修治氏(中央)と上間喜壽氏(右)=12日、那覇市泉崎の琉球新報ホール 画像を見る

 

「沖縄未来解議」(主催・琉球新報社、特別協賛・沖縄銀行)の9月講座が12日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開催された。債務超過に陥った小売りメガネチェーンを買収し、再生させ一大ブランドに育てたオンデーズ社長の田中修治氏、家業の弁当店を立て直し、事業の多角化にも取り組む上間フードアンドライフ社長の上間喜壽氏を講師に迎え、「事業再生・リブランディング」をテーマに議論を深めた。

 

上間氏は「経営する上でブランド化を考えなければいけない時代になった」と述べ、汎用(はんよう)化して似た商品があふれる中で付加価値を付けて差別化を図る戦略の必要性を説明。その上で「ブランド化をかっこよくすることだと勘違いする人が多い」と指摘し、自社の経営戦略とクリエーティブの力を合致させることが大切だと強調した。

 

トークセッションで田中氏は「機能性、利便性、価格で勝負しては勝ち残れない」と話し、「意味がある」商品が生き残ると強調した。国内外から観光客が多く訪れる沖縄の飲食店についても触れ、「沖縄という場所で商売をしている時点で意味がある。(観光客相手に)商品を安売りしないでほしい」と述べた。

 

これに対し上間氏が「今まで地元の人を相手に商売をしてる人にとっては難しい」と悩む様子を見せると、田中氏は「『安い』金額ではなく『価値のある』金額にすることが大切」だと力強く語った。

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