石垣市独自の緊急事態宣言を出し、市民に2週間の自宅待機を呼び掛ける中山義隆市長=16日午後9時すぎ、石垣市役所 画像を見る

 

【石垣】沖縄県石垣市の中山義隆市長は16日夜、市役所で臨時記者会見を開き、市内に新型コロナウイルスの感染者が既に多く発生している可能性があるとして、市独自の緊急事態宣言をした。症状の有無にかかわらず、17日から2週間、自宅待機するよう全市民に要請した。感染が確認された市内男性の濃厚接触者が100人以上に上る可能性があることを受け、2次・3次感染による島内での感染拡大を防ぐためと説明した。県内自治体の緊急事態宣言は初。

 

食料品・必需品の入手や急を要する医療機関の受診、外出の必要性がある仕事などを除いて、自宅待機を全市民に強く求めた。営業自粛は、政府の緊急事態宣言全国拡大に伴う県の対応に委ねる方針。認定こども園・保育所などは開園するが、登園を自粛するよう呼び掛けた。

 

中山市長は、16日に感染が確認された市内の20代男性が、発症後も複数の飲食店で会食を繰り返していたことを同席者から確認していると公表した。男性の濃厚接触者が数十人から100人以上いる可能性があるとして、無症状者も含めて感染が広がっている可能性があるとの認識を示した。男性と接触した市民には接触日から2週間の外出禁止の徹底を呼び掛けた。

 

中山市長は島内での感染拡大を防げない場合、医療崩壊や観光業をはじめとした産業への壊滅的打撃を招きかねないとして、「島の大ピンチだ。島全体の命を守るため、協力をお願いする」と強調した。

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