「ネット活用」高齢者が四苦八苦 中小企業も経営者で格差
特別定額給付金の申請書を直接配布し、市民に説明する那覇市の職員=15日午後、那覇市役所 画像を見る

 

新型コロナウイルス感染防止対策の長期化に備えて政府は「新しい生活様式」を提唱し、人との接触を避けるためにさまざまな場面でインターネットの活用が推奨される。一方でネット利用に慣れていない高齢者からは不安の声が上がっている。テレワークやオンライン会議の導入なども求められるが、沖縄県内の中小企業では環境整備が進んでいない状況もある。

 

■申請難しく

 

「インターネットが苦手な人には難しい」。那覇市の金子律子さん(58)は、10万円の「特別定額給付金」を受け取るために必要な申請書を、市のホームページ(HP)からダウンロードしようとした。しかしネット上での取得が難しくて断念し、市が設置した申請用紙の配布窓口に足を運んだ。「今後はデジタルに疎い人にも配慮が必要だね」。金子さんは高齢者などが活用しやすい手法が広がることを願った。

 

那覇市役所には15日、特別定額給付金の申請書を求めて多くの市民が訪れた。ネットを使った申請が困難な人への対応策として、市は本庁舎や各支所などに申請書の配布と受け付けの窓口を設置する。同市の東風平朝成さん(88)は「インターネットが使えない。市役所の人に直接会って申請する方が安心できる」と語った。

 

■テレワーク実施11%

 

県内では企業のテレワーク導入の遅れも課題になっている。厚生労働省が無料通信アプリLINEと協力して実施した調査(4月12日、13日)によると、オフィスワーク中心の人へ聞いたテレワークの実施率は沖縄は11・29%となり、全国(26・83%)と15・54ポイントの差がついた。

 

県内約1300社が加盟する県中小企業家同友会の島尻裕巳事務局長は、県内中小企業の情報技術(IT)活用状況について「遅れている」と断言する。ITの導入は経営者の意識の違いで企業間に差が出ている可能性があるという。島尻氏は「(経営者が)自ら取り組むのではなく、担当者任せにしているところもある」と指摘する。県内企業のIT活用やテレワークの推進は、経営者の姿勢によって左右されるとみている。
(長嶺晃太朗)

関連カテゴリー: