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ヘタフェFCの久保建英選手(19)が、現地時間1月11日に行われたラ・リーガ第18節のエルチェ戦で64分から出場。現地時間8日にヘタフェへの移籍が発表され、大雪の影響から練習にも参加できないままの出場となった久保選手だが、逆境をものともしない鮮烈なデビューを飾った。

 

久保選手は積極的に攻撃に参加し、69分に放った強烈なミドルシュートをゴールキーパーが弾いたことから勝ち越し点を演出。さらに86分には正確なクロスから、相手のミスを誘い3点目もアシストする華々しい活躍を見せた。

 

20年8月にレアル・マドリードからビジャレアルにレンタル移籍していた久保選手だが、リーグ戦での先発出場はわずか2回のみ。1月2日のレバンテ戦ではシーズン初のベンチ外を経験するなど、苦渋を味わうことに。

 

思うようにいかない状況を変えるために久保選手が選んだのがヘタフェへの移籍だ。ビジャレアルの監督・エメリは「彼の答えは、自分が考えている通りの出場機会を得られないので移籍の可能性を探っているというものだった」と久保選手が活躍のために移籍を検討していることを昨12月に明かしていた。

 

久保選手が、研鑽のため出場機会を求めて移籍を決断するのは今回が初めてではない。移籍には久保選手の“ストイックな戦略”があると、サッカー関係者は言う。

 

「2018年にFC東京に所属していたころ、J1での出場機会が思うように得られなかった久保選手は自らクラブに相談して横浜F・マリノスに移籍しました。その結果マリノスでは、J1初ゴールを記録するなどインパクトを残すことに成功。この経験を糧に久保選手は翌年FC東京に帰還し、大車輪の活躍を見せました。今回の移籍も出場機会を増やし、自身を勢いづけるための久保選手なりの戦略なのかもしれません」(サッカー関係者)

 

19年4月、『Goal.com』のインタビューで久保選手は「当時の自分が東京に残って、序列を覆すのは正直難しかったと思います。そういう中で、自分を評価してくれている横浜FMに行きました」と当時の考えを説明。さらに移籍後の変化について、「環境を変えることで違った景色が見えるようになって、もっともっと上を目指せるようになったと思います」と語っていた。

 

自ら慣れない新天地での移籍を志願した久保選手。“修行”を経て、きっとパワーアップした姿を見せてくれることだろうーー。

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