7月27日(日本時間、以下同)にいよいよ開幕するパリ五輪。開会式に先立ち、サッカーと7人制ラグビーの予選リーグはすでに始まっている。サッカー男子は25日、グループDの初戦でパラグアイと対戦し、5対0で大勝。上々の滑り出しとなったが、その際中継に出演した元アスリートのリポートが話題となっている。
その元アスリートとは体操競技で活躍し、五輪4大会で七つのメダルを獲得した内村航平(35)だ。内村は「NHKパリオリンピック2024 アスリートナビゲーター」として、五輪中継や関連番組に出演している。
男子サッカー初戦で内村は試合前から中継に登場。サッカーについてコメントを求められると、「いつも開会式前に試合していたことは覚えている」と、オリンピックに複数回出場経験のある当事者ならではの視点で答えた。
試合終了後にはエッフェル塔前からの中継で、「こんなに点が入るスポーツなんだなと思いました。まじまじとサッカーを観るのは初めてです」と話し、特に印象に残ったシーンを聞かれると、「三戸選手の2点目のヘディングがすごく美しかった。あんなに綺麗なヘディングシュートは見たことがない」と絶賛。慣れないながらも的確なコメントをしていたように見えたが、Xでは内村に対してこんな厳しい意見が――。
《内村航平さんなー、好きなんだけどなー、リポーターとしてはどうなのか?もう少し声を張って話して欲しい。夜だから眠くなるっす》
《内村航平はこのテンションでやるなら引き受けるなよ》
《内村航平とアナのパートがキツすぎる 内村はなぜあんなにもやる気がないのか…なんかこっちまでテンション下がる》
一方、内村のリポートを好意的に捉える声もあがっている。
《内村航平くらいのローテンションがちょうど良い 無駄に熱いのはウザい》
《内村航平氏のテンションが深夜の時間帯と自分のテンションに絶妙にマッチしてとても心地よい》
《内村航平は選手のときからこんなんだって分かってるんだし起用側の問題 個人的にはかつてここまで緩く淡々としたリポーターがいたか?ってレベルだから楽しんでる》
今回が初めてのリポーターとなる内村は、パリ五輪前の取材でリポーターとしての意気込みを次のように語っている。
《今回、僕たち「五輪を伝える者」には大きな使命があると思っています。正直、僕は東京大会で「五輪」そのものの価値が一段落ちたと感じている。さまざまな問題が起き、本来なら「スポーツで国民に活力を届ける」はずの五輪が、全く違う話題で注目を集めることが多かったと思います。「そこまでして五輪をやる必要あるんですか?」と言われてしまうような。広い目で見ると、五輪の価値が下がると、日本としても元気がなくなっていく気がする。
選手だけでなく、伝える僕らもそこは意識してやらないといけないという思いがあります。もう一回、ちゃんと五輪の価値をみなさんに分かってもらうための大会こそが、パリ五輪なんじゃないかなという気がするんです。僕のやるべき大きな仕事は、多分そこにあります》(「スポーツ報知」24年7月26日付)
内村流の“淡々”としたリポートで五輪の価値を高められるか、真価が問われるのはこれからだ。