エッセイの最新ニュース
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ぐんぐん成長するのが息子の仕事
2016/06/01 11:00息子はよく食べます。育ち盛りですからね。フランスの中1ですが、日本人なのにクラスで並ぶと後ろから2人目だとか。大きいです。もうすぐ抜かされてしまいますね。食材を吟味し、バランスよく食べさせてきました。肉や魚が主食ですが、野菜もずいぶんと食べられるようになりました。朝は曲げわっぱの弁当箱に料理をびっしりと詰めて、「朝弁」と称して出してきました。昼間は給食です。フランスの学校ですからね、一応、前菜から -
救急病院へ!
2016/05/24 17:00ある日曜日のことです。朝起きましたら、息子の足の親指が化膿しているではありませんか! びっくりしてそのままパリ市内にあるネッカー子供救急病院へと連れて行きました。長いこと待たされて、やっと治療室に通されてみると、看護師さんがマスクをもって立っています。「ベッドに横になってこのマスクをしてね」と。なんですか?と訊ねると「笑気ガスです。痛みを和らげます」と返ってきました。「手術?」「たぶん」そこに女医 -
数学も「一緒に頑張ろう」
2016/05/17 17:00「パパ、数学の宿題がちょっと分からなくて、教えてもらえる?」と息子に頼まれました。実は私、数学が超苦手。でも、まだ中学1年生のレベルなんだし、なんとかなるだろうと、「よし、じゃあ、一緒にやってみるか」と応じたまでは良かったのですが、宿題を見てびっくり。当然のこと、設問はフランス語で書かれてありました(笑)。毎週水曜と金曜日にフランス人の家庭教師さんがやって来て勉強全般をチェックしてくださいます。し -
本連載のオールスター大集合レシピ本がついに発売!
2016/05/10 17:00いよいよ、本連載の「ムスコ飯」が、1冊のレシピ本にまとめられ発売となりました。題して『パリのムスコめし 世界一小さな家族のための』。去年の秋くらいから編集がはじまったのですが、とにかくはじめてのレシピ本ですしね、納得のいくものを作りたいと半年以上の期間を費やし、堂々の完成とあいなりました。シングルファザーとして子育てと格闘してきた日々の中で、とにかく健康面や栄養のバランスを考え、しかも、美味しくて -
「名物より美味しい」ふわふわオムレツ!
2016/04/26 17:00息子とモン・サン・ミッシェルに行ってまいりました。離婚後、息子との絆をさらに強めるため世界中を旅してまいりました。父と子の2人旅って素晴らしいものです。旅を一つ終えるとぐっと信頼関係が増しますね。離婚を切り出された直後、私と息子はバルセロナに飛びました。これが2人旅の始まりでした。息子の学校が休みになるたびにその後、旅行をしてきたのです。モン・サン・ミッシェルはパリから車で約5時間。フランスの西海 -
主婦も主夫も日常という壮大な相手と戦っている
2016/04/19 17:00サッカー選手が「結果を出す」という言い回しをよく使いますね。けれども、普通に生活している主夫にとっては、シュートしてゴール! みたいなスカッとするような結果を出すことはそうそうありません。日々の生活は地味。凪の海みたいです。ごはん作って、学校に送り出し、仕事して、掃除洗濯、お買い物、おやつ作って、夕飯作って、寝る毎日ですから。もちろん、わたしはテレビに出たりもしますけれど、それを日常と思ったことは -
「女子力」より「人間力」を
2016/04/12 17:00前から気になっていたことなんですが、私のように男でちょっと料理が得意だったり、家事や子育てをしていると「女子力が高い」と言われるわけです。これ、変じゃないですか? しかもこの言葉を使うのは決まって女性。男性から言われたことがありません。つまり、この言葉をやたら使いたがる女性たちは「女は子育てや料理をしなければならない生き物」という義務感を持っていらっしゃるということ? しかし、フランスの男たちは子 -
息子がフランス語の先生に!?
2016/04/05 17:00フランス語がいつまでも上達しません。もう、駄目だ、と何度も諦めてきたのですが、よく考えたら、息子はフランス人じゃないですか。もちろん、血は日本人ですけど、彼はフランス生まれ、フランスの教育を幼稚園から12歳まで受けています。日本語は喋ることが出来ますが、圧倒的にフランス言語人です。もっと言えば、考え方も、生き方も何もかも、外見以外フランス人なんです。このまま大学を卒業し、こちらで就職、フランス女性 -
パパもママも寿司職人に早変わり!
2016/03/29 17:00フランスのみならず全世界的に寿司ブーム。ここパリでもそこら中にお寿司屋さんがあります。けれども、そのほとんどがアジア系の寿司屋さんでして、ビニール手袋をはめた板前さんが握っておられます。家の近所にも1軒ございまして、顔見知りということもあり、またどうしても作るのが面倒くさい日とか酢飯が食べたいときとか、安いですからね、たまーに利用させて頂いております。でも、日本人的感覚からすると、とても寿司とは呼 -
毎夜、小さなカンパイを
2016/03/15 17:00日々にうんざりすることって多いですね。シングルファザーってまさに日々との格闘です。ずいぶん慣れてきたわけですが、息子が寝た後、やっぱりぐったりします。冷蔵庫漁って、ビールとかワインをひっぱりだして、ふ~、やっと自分の時間。それでも、数時間後には朝ご飯の準備が始まります。いつまでもぐずぐずは出来ません。ま、しかし、10分でも自分の時間があれば、それはそれで有り難いわけです。パジャマに着替えて、キッチ -
2年間、ほぼ自分の時間なしでした
2016/03/08 17:00主夫というのは、いやはや、大変なものです。今日はちょっと愚痴を聞いてください(笑)。だって、朝から晩まで食事の献立考えてるんですからね。夜、子供を寝かしつけるまでやるべきことのてんこ盛り。たまには、夜の街に飲みに出かけ朝までどんちゃん騒ぎをしてみたいですし、たまには、20代の若者のように行くあてのない旅に出てみたいですし、たまには接待ゴルフだとか温泉旅行だとかにも連れて行ってもらいたいんですが、そ -
苦難の日々を乗り越えるための言葉集です
2016/03/01 17:00新刊『息子に贈ることば』(文藝春秋社)を上梓しました。2010年2月28日よりはじめたツイッターを通して、今日まで6年間、毎日幼い息子に語りかけてまいりました。もちろん、始めたころは、息子がツイートを読めるはずもありません。そのときは理解出来なくても、いつか息子が読むときが来るのじゃないか、と考え、気に入ったツイートだけをコツコツ保存していたのです。ある種の日記のようなものでしょうか。6歳だった息 -
息子、心の雪解け
2016/02/23 17:00息子が不在の母親のことを思い出さないということはないでしょう。しかし、思い出したとしても彼は人前で決して母親のことを口にはしません。正直、そのことがいちばん見ていてかわいそうですし、親として辛いです。母と子の間に大きな溝が出来ているのはあきらかです。でも、優しい言葉で息子の心をほぐす努力は出来ても、それをもとに戻すことは不可能でしょう。いちばんの良薬は時間だと思うのです。一度、私のいとこの家に息子 -
12歳になった息子と向かい合う
2016/02/16 17:00今月、息子はついに12歳になりました。すごいですね、12年間も生きたのですから。離婚の後、精神状態が心配な時期もありましたが、中学に上がってからは安定し、強くたくましく成長を遂げていると思われます。バレー部に所属し、水泳クラブ、ゴルフクラブもかけもち。友達にも恵まれ、人気者です。中学に上がった途端、身長がぐんと伸びました。この間、足のサイズを測りましたところ、私とほぼ変わりません。身長はまだ15㌢ -
冬こそ2人鍋。幸せの1つの味ですね
2016/02/09 17:00幸せとは何でしょうね? 豊かに生きるとはどういう生き方のことを指すのでしょう? 息子とよくそのことを語り合います。友達が少ないからといってその人は寂しい人なのでしょうか? 関係の薄い友人に囲まれているよりも、心を真実許せる心強い親友が1人いるほうがいいんじゃないか、と言いましたら、うん、そうだね、と息子、納得しておりました。離婚のあと、狭い家に引っ越しました。とっても広いうちに無理して住んでいたん -
子供を笑顔にする簡単なおやつを
2016/02/02 17:00息子が中学生になってから、彼の友達が頻繁にうちに遊びに来るようになりました。父子家庭になってから、私は率先して息子に「友達を招きなよ。パパがおやつとかご飯を作ってあげるから」と言ってきました。父子家庭を明るくしたかった。息子は喜んで週末に友達を招きます。私は彼らの料理人となるわけです。もう中学生ですから、彼らもめちゃくちゃはしません。子供部屋にこもって、子供同士の会話を楽しんだり、大好きなコンピュ -
試しに作ってみたら美味しかった「鮪の漬けカツ」
2016/01/26 17:00ほぼ、毎日、お弁当を作っています。これを辻家では「朝弁」と呼びます。曲げわっぱの弁当箱に入れます。土曜も日曜もなく毎日続けるようになったのは、栄養のバランスを考慮し、また食べ過ぎないよう量をコントロールすること、そして、栄養が偏らないように野菜からお肉まであらゆるものを少しずつ食べさせること、を心がけてきたからです。昼間は学校で給食が出ます。フランスですから当然洋食。ですから朝弁は和食に限定。何か -
家族の心を甘くぎゅっと繫ぐ「そぼろ煮」
2016/01/19 17:00以前にも書きましたが、毎日、息子は水泳教室に通っています。この1月末から中学で水泳の授業がはじまるのですが、泳げない者は参加出来ないらしく、体育の先生から去年、「プライベートレッスンを受けるように」とお達しを受けておりました。私は市内を探し回り、息子に適した水泳クラブを見つけたのです。放課後、あるいは冬休みの間、彼は水泳教室に通い続けました。もちろん、私も付き添って見守ってきましたよ。涙ぐましいス -
しわが少ないのは油のおかげ
2016/01/12 17:0056歳になりましたが、まだ染めてません。ほとんど白髪はありません。肌もつるつるで、しわもあまりありません。ほうれい線ってなんでしょうか? (笑)というくらいの余裕です。特別な老化対策を施してきたわけではありませんが、食べるものへのこだわりは相当かと思います。外食もほとんどせず、自炊です。栄養のバランスもさることながら、安全な食材を自分の目で見て買うということが、愛情の表現の基本だと思っています。神 -
愛情たっぷりの自家製味噌を仕込んでみませんか
2016/01/05 17:00フランスの老料理人に、「昨今の日本人は味噌さえも造らなくなったな。日本食を世界に、と政府が推奨するのであれば、まず国民の味噌造りからだよ」と言われ奮起し、去年から味噌造りをはじめております。ここに紹介するレシピはその翁から教わりましたが、その先輩もさらに先人から習った伝統的な手法によるものです。奥様、味噌を造ってみませんか? 確かにちょっと大変ではありますが、市販の味噌とは違う愛情たっぷりの最高に -
少年たちの胃袋を 魅惑するB級グルメ、 「函館シスコライス」をぜひ
2015/12/22 17:00息子はバレーボール部に入部し、日曜日は小学校時代の親友とゴルフクラブに通い、週2回の体育の授業を受けているのですが、そこに水泳の授業が加わることになりました。先日テストがあり、なんと息子は不合格。不合格者は水泳の時間1人だけ別の運動をしなければならず、寂しい思いをしてしまいます。体育のアスティエ先生に「なんとか1月までに泳げるようにさせてやってほしい」と依頼され、自分はカナヅチなので、水泳教室を探 -
感情に任せて怒ってしまった
2015/12/15 17:00パパが作ったマカロニ料理を息子が床にばら撒いてしまったのです。テレビに気を取られながら運んでいたんですね。一生懸命作った食べ物が台無し。カッとなって、感情に任せ怒りました。すると、めったに泣かない子が泣きだしてしまったのです。離婚の後、決して涙を流さない子でした。パパの前では歯を食いしばって生きてきたんです。パパが一生懸命作ったマカロニを落としてしまったこと、怒られたこと、我慢していたいろいろなこ -
テロ直後、学校側の対応は……
2015/12/08 17:00テロの直後、保護者面談がありました。各科目の先生方と個別に面談をするというもの。すべての親がやってくるので、先生方がベルトコンベヤー方式で教室を巡ることになりました。ルーズなフランスのことですから、持ち時間内ではどうしても終わらず、夕方にはじまった面談の最後は20時半になっていました。しかも、20時を過ぎて帰ってしまった先生もいて、さすがフランスですね、こちらに非が無くても、時間が来たらさっさと帰 -
【特別編】パリの同時多発テロ・辻家の危機管理~郊外で銃撃戦のさなか、息子は登校!父が中学校まで付き添って見たものとは……
2015/12/03 12:0013日の金曜日にフランスでISによる大規模な同時多発テロがありました。そのとき、たまたま私は京都にいたのです。9年間、教授を務めた京都造形大学の授業のために。この授業を最後に私は教授職を勇退することになっていたのです。短期日本滞在なので息子は彼の親友のフランス人家族に預けてきました。報道でご存じだと思いますが、1月のシャルリーエブド襲撃事件よりも大規模なテロでした。報道を聞いたときは、心臓が止まる -
おうちで本格的な「つくね」を作ってみませんか?
2015/11/24 17:00昨日、息子が「怖い夢を見た」と言って仕事をしている私のところにやって来ました。執筆を中断し、一緒に子供部屋に行き、ベッドに横になってあげたのです。手をつなぐと安心したのか目をつぶりました。夜なので興奮させてはいけませんから、彼が安心して寝付くまで天井を見て黙っていたのです。そしたら、不意に息子が「ねぇ、パパ。ぼくは昔、どんな子だったの?」と訊いてきました。目は閉じたままです。「君は、昔、とっても小