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監督・周防正行、そして草刈民代と役所広司の共演。日本アカデミー賞の全部門を制覇した『Shallweダンス?』から16年ぶりに、3人が顔をそろえた『終の信託』が公開される。検察事務官の杉田正一を演じるのが、細田よしひこだ。

ほそだ・よしひこ★

88年3月4日生まれ、東京都出身。04年にNTT東日本『キャラクターDENPO』のCMでデビュー。これまでの出演作に映画『僕の
初恋をキミに捧ぐ』(09年)『BADBOYS』(11年)などがある。放送中の時代劇『猿飛三世』(NHKBSプレミアム)に出演中。

映画『終の信託』

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監督・脚本/周防正行 10月27日(土)~、全国東宝系にて公開
(C)2012フジテレビジョン東宝アルタミラピクチャーズ
(オフィシャルサイト)http://www.tsuino-shintaku.jp/

 

――脚本と原作をお読みになっての感想をお聞かせください。
「どちらも読んで、法よりも愛が勝ってくれたらいいなと僕は思いました」

――完成作をご覧になっての感想はいかがですか。
image「自分が出演している取り調べのシーンは、監督から『最後のほうは音をつけていない』と聞いていました。そのせいか、試写室で作品を観ていて、まるで自分が本当に取調室にいるかのような錯覚が生まれる瞬間がありました。映画のなかに引き込まれていきましたね」

――静かに展開する映画の前半に比べ、後半は、緊迫したシーンがたくさんありますが、その中でも細田さんの役柄は、ほっと安心できる役柄でしたよね。演じる上で心がけたのはどういうことでしたか?
「監督からもアドバイスがあったんですが、お客さんと同じような目線で、草刈民代さんと大沢たかおさんの2人のやりとりを見ていてほしいということで。その点を意識して演じたと思います」

――草刈さん、大沢さんとは、過去に共演されたことは?
「どちらも今回が初共演でした。お2人とも、演技をしているときの“圧力”というか、存在感がとにかくすごかったです。休憩時間には、いろいろなお話をさせていただきました。映画はシリアスな作品ですが、休憩中はみんなで気軽に雑談をしていたんですよ。それから、お2人とも体を動かすのがお好きなようで、よくストレッチなどをされていましたね。僕も趣味は体を動かすことなので」

――役者として勉強になる部分もあったのではないでしょうか? 
「本番に向けての準備の仕方を、間近で見られたのは貴重な経験でした。草刈さんは役柄に向けて、ずっと集中していく感じで、一方の大沢さんはスイッチを切り替えて、変わっていくような感じでした。それから周防監督からは、リアクションのとり方とか、映画について細かく教えていただきました。大沢さんや草刈さんが演じているとき、モニターのそばにいると、映画についてお話をしてくださるので、一緒にいるだけで勉強になりましたね」

――周防監督の印象をお聞かせください。
「すごく優しい方です。監督は、カメラがとにかくお好きなようで、撮影現場でも、たくさん撮られていましたよ。完成披露試写会でも撮っていました(笑)」

――今回は検察事務官を演じましたが、事前に取材などをされたんでしょうか。
image「知り合いに検察官がいて、その方に検察官や検察事務官の仕事についていろいろ聞きました。あとは周防監督から資料をいただいたりして、勉強したり。つらい部分も多いかもしれませんが、もし自分が挑戦するなら、やはり検察官というのは興味がある仕事ですよね」

――今後どのような俳優を目指したいですか?
「大沢さんのような、年齢とともに、いろんな役を演じられるような俳優になりたいです」

――この作品の見どころはどこにあると思いますか?
「『人間臭さ』が、映画のなかにリアルに切り取られているというところ。登場するいろいろな人に感情移入できるんじゃないかなと思います。役者さんの顔ぶれもすごく豪華で、ストーリーも、まるで映画を2本分、見たくらいの重みがあるので、ぜひご覧ください」

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