「ディナーショーは、一定数のチケットさえさばければ成立させられる美味しいイベント。コンサートと比べて人件費を節約できますし、少数の客を対象とするため会場費も抑えられる。チケット自体も高額ですし、有名人が手っ取り早くお金を稼げる手段ともいえます」

 そう語るのは、ディナーショー事情に詳しい芸能評論家の石川敏男さんだ。毎年恒例の行事になっている、有名タレントによる歳末のディナーショー。お目当ての有名人と間近で接することができて、公の場では見られない意外な一面も楽しめる。一流ホテルでの高級ディナーもついており、“非日常的な空間を味わえる”と根強い人気を誇っている。だが、いっぽうでチケットがインターネットオークションで売られているケースもみられる。

「チケットの転売目的での購入は、条例などで禁じられているケースが多いです。ただオークションで売っている人たちは『自分で行くために購入したものの、行けなくなったから転売した』としているのです。多くの場合、ディナーショーの落札単価はもとの販売価格を下回っています。そんななかでも高価で売れるチケットは、本当に人気が高いことの証明でもあります」(大手イベント会社社員)

 そこで、注目有名人たちの2014年の歳末ディナーショーを徹底調査!チケットの正規販売価格と、過去90日の間に落札された単価、その騰落率などをまとめた。

「聖子さんは、“ディナーショーの女王”として君臨する存在です。『聖子ちゃんに会いたい』という声が多すぎるため大きな会場で開催していますし、日程も15日間・全国10会場で開催するなど“一大イベント”となっています」(石川さん)

 実際、松田聖子(51)は4万9500円のチケットが6万3000円で落札されていた。上昇率127パーセント。歌姫の貫録を見せつけたが、さらに群を抜いている人がいた。松任谷由実(60)だ。正規の販売価格が6万円であるにもかかわらず、落札価格は約2倍の11万4千900円。上昇率はなんと191パーセント! 人気の秘密は“プレミア感”にあるという。

「12年、ユーミンはホテルオークラ東京開業50周年とのコラボ企画で初めてディナーショーを行いました。このホテルが来秋から建て替えが始まることになり、3日間限定のディナーショーが復活。そのためファンが殺到しているようです。聖子ちゃんとユーミンが強いのは50代オーバーのファンからの熱烈な支持があるから。この世代は経済的にも余裕があり、高額チケットにも手が伸びやすいようです」(芸能関係者)

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