「『あとは、本来人間が持っている力で、がんを治していきましょう』と、主治医の先生から言われました」
静かに語りはじめたのは、本誌で乳がん闘病を明かした生稲晃子(47)。彼女は’11年に右胸にがんが発見され、その後2度にわたる再発を経て’15年10月末に乳房の再建手術を終えた。この4年8カ月の間に合計5回の手術を経験したという、秘められた闘病を初告白したことは大きな反響を呼んだ。
彼女のブログには同病の女性たちから励ましのコメントが殺到。現在も更新するごとに病気を気遣うコメントや、自らの体験をつづった長文メッセージが寄せられている。
「初めてまとめて読んだときは出張先のホテルでしたが、思いが込み上げてきて、涙が止まらなくなりました。みなさんも大変な思いをされているんだな、と。全員に返事を書けていないので、本当に申し訳ない思いでいっぱいです」
闘病を告白してからは、ブログにそれまで書けなかったこと、病院で受診したエピソードなどをつづることも。
「誰か1人でも私の経験を参考にしていただけたらうれしいし、私にとっても学びになるメッセージをいただけて心強いですね」
現在、テレビ番組のリポーターとして泊まりの出張もこなし、夫と共同経営する鉄板焼き店にも時間が許す限り出勤する。告白後に密着取材を受けた情報番組では、夫と9歳の長女と過ごす飾らない日常生活を公開、以前と変わらない元気な姿を見せている。
「不安でしたが、公表してよかった。遠くから体にいい物を送ってくださった方や、長い間お目にかかっていなかった方が連絡をくれたりも。もちろんおニャン子の仲間たちからも『知らなかったよー』って連絡が続々入って、旧交を復活させ、年明けに会おうねって計画を立てています」
がんの治療については、現在もホルモン療法を継続中で、服用はまだ数年続く。
「がんの経過観察も続けていて、先日(全摘手術から)2年目の検診も無事にクリアして、いまは安心しています。やはり、検査結果のときだけは、生きた心地がしませんね」
そんな彼女の年末年始は、「まずは大掃除」をあげてくれた。そして、家事も育児も人手を頼まず続けることができたことに感謝しているとも。そんな家族への感謝と自らの労いもあり慰安旅行を計画中。
「いままで(乳房再建のための)エキスパンダーが入っていて、海外旅行へ行くのは”金属探知機に反応してしまうのでは?”という不安がありました。今年は行けそうだなと思ったのですが。結局、『近場の温泉に』というところに落ち着きました(笑)」
来年の抱負としては――。
「病気についての情報もいろいろ教えてもらえるようになったので、体にいいことは上手に取り入れて、徐々に以前の体に戻していきたいですね」