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その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の“霊がよく見える”ピン芸人・シークエンスはやとも(26)。『ポップな心霊論』は、彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!

 

【霊感が強い親父による、先輩芸人への助言】

 

お笑い芸人は、たとえ親が死んだとしても目の前のお客さんを笑わせなければならない仕事。だから、心が弱っていても隠そうとする芸人は山ほどいます。

 

ただ僕の場合、生き霊を見ればそれが一目瞭然。精神状態がよくない人は、たとえ本体が笑っていても、生き霊がめちゃくちゃ暗い表情をしています。そのうえ、全身から重苦しい空気が伝わってくるんです。

 

だから僕は、芸人仲間や先輩が落ち込んでいたり、悩みを抱えていたりすることに、いち早く気が付きます。実は先日も、とあるイベントで、先輩芸人の不調を見抜いてしまいました。

 

企画の一環で、えんにちの望月さんを霊視したんですが、生き霊がまるで死人のような暗い顔をしていたんです。精神的に相当弱っているんだなと思ったのですが、僕はウケを狙って「望月さんは近いうちに引退する!」と宣言してしまいました。

 

その日は、僕より霊感が強いうちの親父が客席にいたので、親父にも話を振ってみることに。すると、「病院行ったほうがいいよ」とポツリ。すかさず望月さんが「うつ病じゃないから!」とツッコんだことで、お客さんにはとてもウケていました。

 

僕は、笑いがとれてよかったなと思っていたのですが、そのあと望月さん、本当に芸人を辞めちゃったんですよね。「引退」はさすがにウケ狙いだったのに、まさか現実になってしまうなんて……。なんだか残念でなりません。

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