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人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ…!

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街を歩いていて布にくるまってぶら下がる女性の広告を見かけることが度々あった。
何だろうと思って調べてみるとどうやら「空中ヨガ」と呼ばれるものの広告だったらしい。
またしても新ジャンルのヨガが日本で流行しつつあるようだ。
この世で最も発展性のあるエクササイズと言っても過言ではない「ヨガ」。
以前「笑いヨガ」を紹介したこともあったが(「四十五のぞき 笑うから楽しくなる!? 笑って健やか笑いヨガ」参照)
これまたセンセーショナルな名前の「空中ヨガ」は
一体どんなものなんだろうか?
体験すべく空中ヨガのスタジオ「Aerial Yoga Studio AGORA」に潜入した!

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スタジオの一面にぶらさがるハンモック。
やわらかい生地で、とても触り心地がいい。
空中ヨガをやるときはこいつが相棒になる。

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講師はポールダンス歴10年、ヨガ歴6年、空中ヨガ歴3年のSuu先生。
もともとやってたポールダンスとヨガを組み合わせたような空中ヨガに興味を持ち、
空中ヨガ発祥の地ニューヨークの先生に教わってきたそうだ。

 

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まずは体をゆるめていくことから始まった。

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手や足を布で支えながらゆっくり体を伸ばしていく。

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処刑される罪人か。
体が硬いわたしは普段からストレッチしているものの
自分では甘やかしすぎて負荷が足りてないらしく全く柔らかくなる気配がない。
それが布を使うと重力によって自然に負荷がかかるため、じんわりと伸ばされていく感じがした。
そう、まるで学生の頃2人1組でストレッチをして
友だちが自分にやさしく負荷をかけてくれたあの時のような心強さを
空中ヨガは再現してくれる。

 

布を使っての筋トレも大変効果的だ。
例えばうつ伏せになって足をひっかけ、その足をぐっとお腹のほうまで引き寄せると腹筋が鍛えられる。

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これが貧弱なうさこには大層つらく、
体はプルプルと悲鳴を上げた。
だが、布が逃げることを許してくれない。
筋トレにおいてハンモックは少々スパルタなジムのコーチのよう。
厳しいけど、最後まで見放さないでいてくれる。布に支えられながら、何とかノルマを果たした。

 

「空中ヨガ」ならではの技も多い。
布を背中にあてて寄りかかり、体をひっくり返して布に足を絡めれば
逆さ吊りの出来上がり。

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ダサすぎる。
ひっくり返り慣れてないわたしとしては「落ちるのでは」という不安で、
ついつい手を地面から離せない。
足もくっつけることで安定を得られているような気がした。
先生に「手は離しても大丈夫ですよ」と言われたが、
絶対嘘だと思ってしばらく抵抗。
やっとのことで離したものの次は布をしっかり掴む始末。

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やっぱりダサい。
しばらくしてようやく「逆さ吊られる」ということに慣れ、
心も穏やかになってきた。
一歩発展させた「壮美のポーズ」をすることに。
片足を反対側の布にひっかけ、もう片方の足を背中のほうへ曲げてぐいっと腕で掴む…という、
なんともアクロバットな技。
さっきの地面から手を離せなかったわたしでは決してできなかった大技だ。
しかし今の逆さ慣れしたわたしは違う。

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先ほどのダサさとは一転、顔が必死過ぎたことを除けばギリシャの神々か何かのよう。
このポージングの面白さも空中ヨガの魅力だろう。
また、布が触れている一点に支えられるだけの体は
心地よい負荷がかかって、普段伸びないところまで伸びて気持ちがいい。
空中でやることで難易度が上がるばかりかと思いきや、
実は空中だからこそ出来ることもあるという。
確かにこの体の伸びっぷりは、地上では体験できないだろう。
布は時に整骨院の先生にもなってくれるようだ。

 

また、意外にも難しかったのは「布に上る」という技。
布に足を引っ掛け、バランスを取って三角形の形になるのが理想だが
わたしの右に偏りボディはなかなかそれを果たせない。

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どうしても左が言うことを聞かず、「立つ」ということにやたら苦労した。

 

この偏りを自覚することが、左右を整えることの一歩。
体が捻じれていると「猫背」「腰痛」「慢性疲労」「便秘」「冷え性」…など恐ろしい病気に繋がる。
意識して左右のバランスを均等にして、
綺麗な三角形を作れるようになりたい…!とうさこは切に願った。

 

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もちろんひとつひとつのポーズの美しさも、
体の柔らかさや鍛えられた体幹によって精度があがってゆく。
先生にお手本を見せてもらうと、
ひとつひとつの動きがまるで踊りのようになだらかに繰り広げられていった。

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まるで先生には重力がないかのように…。
布をひらひらと自由自在に扱いながら、舞うその姿はもはや天女。
空中ヨガが流行るのも分かる。
みんな天女になりたいんだ。

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わたしもなりたい。(布が絡まって苦戦中)

 

普段パソコンやスマホばかり触って縮こまっている体にこそ、空中ヨガが染みる。
「肩こりが治る」「整体に行かなくなった」「血行がよくなって生理不順が治った」「姿勢がよくなった」「50肩が治った」と
まるで通販番組ばりに喜びの声も届いているそうだ。

 

「空中」という非日常が加わるからこそ、楽しさも倍増。
「“病は気から”という言葉もあるけど、逆に身体からアプローチかけてメンタルに語りかけるっていうのもありだと思うんです。体が変わったら心も変わる」とは先生の言葉。
体を伸ばして広げて、逞しいビューティーボディになれる「空中ヨガ」、
これからもっと広まっていくに違いない。

 

『Aerial Yoga Fitness Studio AGORA(アゴラ)』
〒541-0046 大阪市中央区平野町3丁目3-10 浅野ビル3階北号室
淀屋橋から徒歩5分 http://www.aerial-agora.com/

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