「最近、歯周病菌が全身を巡り、脳梗塞や心筋梗塞、さらには糖尿病などを悪化させることが明らかになっています」

 

こう警告するのは、自律神経研究の第一人者で順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生だ。

 

「とくに糖尿病と歯周病は密接に関わっており、互いを悪化させ合う関係。もともと、糖尿病患者はそうでない人に比べ2倍ほど歯周病にかかりやすいのですが、歯周病菌が出す毒素はインスリンの効きを悪くさせるので、糖尿病も悪化します。これによって、また歯周病が悪化するという負の連鎖が起こってしまうのです」

 

ストレスや不規則な生活など、交感神経が優位な状態も歯周病を悪化させる要因。交感神経が過剰な状態が続くと血液中のリンパ球が減るため、免疫力が低下し炎症を長引かせてしまうという。血管が収縮し歯周部の血流が悪くなるのも、炎症を慢性化させる要因だそう。

 

「近ごろは中高年に限らず若い世代にも歯周病が増えていますが、これはストレス社会や生活習慣の乱れが原因のひとつといえるでしょう。自律神経を整え、全身の血流を良くすることは、免疫力をアップさせるので歯周病菌退治にもつながるのです」

 

歯周病発症のピークは40〜60代と言われているが、30代の8割が歯周病にかかっているという説もあるという。もはや人ごととはいえないだろう。そこで、ケアの基本はやはり歯周の血流をよくする歯磨き。とくに歯周ポケットがある、歯と歯茎の間は入念に行いたい。

 

「効果を上げるなら、口角を上げて笑いながらゆっくり5分は磨く“ゆっくりニコニコ歯磨き”がオススメです。たとえ作り笑いでも、笑顔は副交感神経を刺激するので、血液中のリンパ球も活性化します。ガシガシみがくのではなく、呼吸をしながらゆっくり磨くこともポイント。深い呼吸は毛細血管を拡張させ、全身の血流を改善します。白く健康な歯は、見た目年齢を5歳若返らせるという調査結果も出ています」

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