「来院されたら、まず歯を赤く染めて歯みがき法をチェックするのですが、多くの方が70%程度のみがき残しがあります。逆に言えば、正しくみがけていないから来院されるようなトラブルが起きてしまうわけです。自己流のブラッシングは歯や歯ぐきを痛める可能性もあります」

 

そう話すのは、岡山歯科医院院長で医学博士の岡山正明先生。毎日ちゃんと歯みがきをしているのに虫歯や歯周病になってしまう人は、歯みがきの方法が間違っているのかも。そこで、岡山先生が正しい歯みがきを教えてくれた。自己流の歯みがきは今日で卒業しよう!

 

【90度みがき】

歯の表面をみがくときは、歯ブラシを歯に対して約90度にし、歯と歯の間にブラシの先端を入れていく。

 

【45度みがき】

90度みがきで1周したら、歯ブラシを約45度にし、歯と歯ぐきの間にブラシの先端を入れて歯ぐきの溝をみがく。

 

【みがき残しが多い「奥歯のうしろ」】

歯ブラシが届きにくい奥歯のうしろは要注意。歯ブラシで口を横に押し広げるようにして入れてみがく。

 

【歯並びの悪いところは「タテみがき」】

歯が重なって生えているなどみがきにくい部分は、歯ブラシをタテにし、上下に動かしてみがく。

 

「みがき残しをなくすために、まず歯をみがく順番を決めましょう。歯ブラシは、毛先を歯の面にしっかりとあて、力を抜き、細かく動かします。力まかせにみがいても歯垢は落ちませんし、歯や歯ぐきを痛めます。理想は朝昼晩と1日3回ですが、回数よりも大事なのは、1日1回でも、10分間しっかり丁寧にみがくことです」

 

その場合は、朝か寝る前に鏡で確認しながら行うこと。また、タイミングとしては、歯の再石灰化が行われる食後から30〜40分後が適切だそう。

 

「ブラッシング後は、デンタルフロスで歯の側面の汚れを落とします。歯みがきペーストは、研磨剤不使用で、歯を強くするフッ素が配合されたものがいいですね。フッ素を口にとどめるためにも、ブラッシング後のすすぎは軽くにしてください」

 

歯みがきを鏡で見ながら丁寧に行うことで、歯への関心が高まる効果も!

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