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「現代社会では、大気汚染や食生活が原因で、体内に有害ミネラルが溜まっている人がとても多いんです。原因不明の慢性頭痛、冷え、肩こり、イライラなどは、この毒素が問題かもしれません」

 

こう話すのは、オーストラリアで自然療法士として活躍する松本なみさん。中国の大気汚染の影響を受けている日本では、体内に有害なミネラルが溜まっている人が多いのだという。「毛髪ミネラル検査」でこれまで数千人の検査結果をみてきたなみさんに、有害ミネラルについて教えてもらった。

 

●カドミウム・水銀・鉛

「これらは『環境ホルモン』に指定されており、体の中に溜まると人間のホルモン機能を狂わせるといわれています。日本人は、平均して中レベル程度溜まっていますが、不妊の原因や胎児の成長に影響を及ぼすと考えられているので、とくに妊娠中、妊活中の女性は、進んでデトックスを心がけて低レベル以下に抑えましょう」

 

カドミウムは、女性および男性不妊の原因になりえるという報告が上がっている。「摂取源の1つは、お米。稲には、土壌からカドミウムを吸い上げて蓄積しやすいという性質があるから。出荷時に検査を受けない自家米を食べている人は、値が高いことがあります」

 

水銀は脳や肝臓などに溜まりやすく、うつなどの症状が見られることがあり、最近ではアトピー性皮膚炎との関連性も指摘されている。マグロのような大型の魚に多く蓄積されており、マグロを好む日本人は水銀の数値が大きい人が多いとか。「魚を食べるなら、なるべくイワシやサンマ、アジなど小型のものを選ぶようにしましょう」

 

鉛もまた脳神経への影響が大きいといわれ、子どもや胎児の脳発達遅延を起こす恐れがある。「劣化した水道管から溶け出すことがあるようです。また、子ども向けの安価なアクセサリーは鉛を多く含むことがあるので、お子さんがなめたりしないよう注意を」

 

●ヒ素

「じつは最近、ヒ素の値が高い人が多いんです。大気汚染物質のPM2.5が飛来するようになってから、全般的に高くなっているので、関係があるかもしれません。ヒ素は皮膚がんや色素沈着の原因になります」

 

●ベリリウム

「黄砂がやってくると、大気中のベリリウムの値が増えるという調査結果が出ています。黄砂が飛来する地域にお住まいの方は、溜まっていることが多いです。呼吸器系に影響があり、空咳が増えたり、ぜんそくの引き金になることも」

 

●アルミニウム

膨張剤や着色料など、食品添加物に含まれている。脳神経に溜まりやすいといわれ、子どもの発達障害、大人の物忘れの一因という説も。「菓子パンにも含まれており、子どもは大人の2〜3倍溜まっているという報告もあります」

 

これら有害ミネラルをデトックスするには、含有する食べ物を避ける以外の方法も。

 

「必須ミネラルのセレン、亜鉛、マグネシウム、カルシウムを摂取することで、排出を促進できます。とくに水銀の多い人は、亜鉛とセレンの摂取が重要。ナッツ類には植物性の亜鉛が多く含まれています。そばや納豆などの日本の伝統食にはセレンが多いので、食生活に取り入れましょう」

 

ミネラルバランスを整えて、病気知らずの体をつくろう!

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