「体の老化は、まず、近くのものが見えにくくなるという目の不調、つまり老眼から現れてきます。『外界からの情報の約8割は目から得られる』と言われていますから、目がよく見えるということは、生きるうえでとても大切なこと。『もう年だから』と諦めずに、生活改善を続ければ、老化のスピードを遅くできますし、見えにくかったものが再び見えてくるようにもなります」
こう話すのは、医療法人再生未来Rサイエンスクリニック広尾院長の日比野佐和子先生。著書『日めくり まいにち、眼トレ』(扶桑社)シリーズが累計35万部を超えるベストセラーになっている。日比野先生は、こうした独自のトレーニング法のほか、目の健康のためには食生活こそ重要だと力説する。そこで、「老眼を改善&予防する食事術」について、クイズ形式で解説してもらった。
【Q1】麺類を食べるなら、うどん、そば、パスタのどれ
「そばにはフラボノイドの一種である、ルチンとケルセチンが豊富に含まれています。この2つの成分は、毛細血管を強くし、活性酸素を除去するので、視覚機能の向上にとても効果があります。ですから正解は断然、そばですね」
【Q2】お茶を飲むなら緑茶、紅茶どっち?
「緑茶に含まれるカテキンには抗酸化作用があり、さまざまな健康効果をもたらしますが、特に目のむくみや疲れも緩和してくれます。ですから、正解は緑茶です」
【Q3】ワインを飲むなら赤ワイン、白ワインどっち?
「赤ワインに含まれるポリフェノールの効果はよく知られていますが、そのなかの成分であるレスベラトロールは、長寿遺伝子のサーチュイン遺伝子を促し、老化を抑制する効果があるんです。目にもよい成分で、血管を再生させ、目のピントを調整する役割があることも注目されています」
【Q4】目によいとされるサケ、食べるなら「塩ザケ」と「サケフライ」どっち?
「老眼予防の意味ではサケフライがお勧めですね。目によいとされ、いま注目のアスタキサンチンは、サケ・タイなどの赤い魚をはじめ、イクラや、カニ・エビなどの甲殻類に多く含まれる成分。カルテノイドという天然色素も含まれ、目と脳にダイレクトに作用する抗酸化物質です」
【Q5】目によい野菜、にんじんはスムージーにする?生ジュースにする?
「にんじんは、牛乳やヨーグルトなど乳製品とあわせてスムージーにして飲むと、より栄養素の吸収効果が高まります。もちろん栄養価の高い野菜を選べば、生搾りでも十分効果は得られます。最近は『機能性野菜』なども注目されています」
何を食べようか、どちらにしようか……ちょっと迷ったときは、先生がアドバイスする“目にいい食材、目にいい食べ方”を思い出して、ぜひ実践してみてほしい。