保険会社が”売りたがらない”お買い得「ドアノック商品」前編

保険会社が顧客獲得のため”赤字覚悟”で保険料を抑え手厚い保障をつける「ドアノック商品」。いわば放出モノで、あっという間に消えてしまう知られざる商品も少なくないという。このご時世、今まだ入れる「ドアノック商品」を、保険のプロに聞いてみた。

ファイナンシャルプランナーで総合保険代理店「ファイナンシャルアソシエイツ」代表の藤井泰輔さんは言う。

「保険会社が『もう勘弁してくれ』と販売停止になった商品も少なくありません。貯蓄性の高い商品でおすすめは、ソニー生命の『5年ごと利益配当付学資保険』、アフラックの『夢みるこどもの学資保険』など。たとえばアフラックのものは0歳児を持つ30歳男性が契約すると月々4988円、18歳の満期学資金は120万円で払戻率は約11%になります」

一方、掛け捨てでも安さと保障の厚さが抜群でドアノック商品となったものもある。

「富士生命の『がんベスト・ゴールド』は、がん診断給付金に特化して注目を浴びました。売れすぎて当初3000万円だった診断給付金と初回診断一時金の合計が、500万円まで下がったほど。しかし診断給付金が複数回出るのは魅力です。これから保険会社には給付の時代が到来、がん保険の条件はどんどん悪くなる可能性がある。気になる人は今が検討の時期では」

男性の2人に1人ががんになる時代。日帰り手術なども増え、使い勝手の良さもこの保険の人気の理由だそうだ。将来の不安と言えば、介護も気になるところ。そこで藤井さんが注目するのはソニー生命の『終身介護保障保険」だ。

「介護が心配なら価値があります。公的介護保険制度で要介護2になったら受け取れる保険。30歳男性が契約し要介護2以上になれば初回一時金60万円に加え、基本介護年金として年60万円が合わせて受け取れます。それ以降毎年60万円の介護年金は続きます。死亡保障が付いているものを選べば取りっぱくれもありません。30歳で加入、70歳払い済みにすると月々の保険料は3840円になります」

がん保険以上にこれからの時代、介護保険のニーズは増え条件も変わって行くはず。今のこの時期に考えておきたいジャンルだといえよう。

 

関連カテゴリー:
関連タグ: