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「生まれたばかりの赤ちゃんは、鼻で呼吸をします。でも、現代人の多くは成長するにつれ、『いつも口で呼吸する』=つまり『口呼吸』になっている状態です。しかも日本人のおよそ8割が自分が口呼吸していることに気づいていないんです」

 

こう話すのは、内科医で「みらいクリニック」(福岡市)院長の今井一彰さん。体の治癒力を高めて健康にする方法を追究している今井さんが、「8割が口呼吸」であることを、なぜ嘆いているのか――。

 

「健康でいたければ、鼻呼吸にするべきです」と、今井さんは断言する。

 

「鼻は、鼻腔の入口に生えている鼻毛で空気中の大きな異物やゴミをキャッチ。その奥の線毛組織でより細かい異物も排出します。鼻呼吸は空気中のゴミや細菌、ウイルス、花粉などの異物の侵入を防ぐフィルターの役割を果たすと同時に、冷たい空気を温めてから肺に送っているので、体も冷やさないんです。いっぽう、口はフィルターや免疫の機能がありません。そのうえ、口呼吸で口内の粘膜が乾燥すると、免疫力が低下します。当然、病原体や有害物質の侵入を許し、感染症や炎症のもとになる=つまり、口呼吸は万病のもとなんです」

 

たとえばどのようなものが?

 

「口内が歯周病になり、へんとう炎が起きます。朝起きたときに喉が痛いのはこの状態です。そして気管が過敏になりぜんそくを引き起こす。咳ぜんそくのある50代女性は、ほぼ100%口呼吸です」

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