「より質素に、でもおしゃれに楽しむのが私のモットーです」
こう話すのは『ケチじょうずは捨てじょうず』(ビジネス社)の著者・小笠原洋子さん(71)。彼女は30代で離婚後、一人暮らし。60歳で定年を迎え、現在は年金生活だ。節約が趣味で、買い物は1日1,000円で過ごす生活を何十年も実践している。
一人暮らしとはいえ、1日1,000円で食材から消耗材、生活用品までを賄うことは至難の業だ。
「大切なのは、生活の本当に細かな無駄を見つけて、ひとつずつクリアしていくことだと思います」(小笠原さん・以下同)
さっそく彼女が日ごろから実践しているアイデア満載“ちりツモ”ケチ技を紹介していこう。
【1】ティッシュは使わず、トイレットペーパーをおしゃれに代用
「ケチな私はティッシュペーパーを使いません。いちばん安い一重のトイレットペーパーを室内で愛用。でもむき出しで使うのはわびしいので、ちょうどよいサイズのおしゃれなケースを自作して入れて使っています」
【2】洗濯ばさみをクリップ代わりに使う
「洗濯物干しのハンガーから取れてしまった洗濯ばさみも捨ててはダメ。レシートやメモを留めるクリップとして使えます」
【3】レシートの裏をメモ帳に使う
スーパーやコンビニのレシートも彼女はすぐに捨てない。
「まとめて【2】の洗濯ばさみで留めれば、裏の白紙がちょっとしたメモ帳代わりになります」
【4】リップクリームは爪楊枝で使い切る
「回転させて先が出てくる方式のリップクリームは、まだ残っているのに使えない部分が出てきます。私は爪楊枝で、最後の最後までほじくり出しています」
【5】詰め替え用のシャンプーも、袋を切断し最後の一滴まで使う
リップクリーム同様に、詰め替え用の袋もなかなか最後までしぼり出せない。
「せっかく安価な詰め替え用を購入しているのに、全部、ボトルに移しきれないのは悔しい。袋のほうに残ったシャンプーは袋を半分に切って、こそぎとります」
【6】歯みがき粉のチューブは切断して中身を出す
チューブ式の製品も同じ。どうしても最後に中に残っているものを取り出すため、チューブをはさみで切ってこそぎとっている。
「ケチといっても、手作りなどアイデア豊かに楽しみながらでないと、長続きはしません」という彼女が“華麗なる転用”と称するアイデアもさすがだ。
【7】シャワーキャップを保存食品のふたにする
「ラップ製品を買わずに済ますために考えついたのが、ホテルのアメニティのシャワーキャップ。器にかぶせると、ラップ同様に密閉できます」
コロナ禍で、在宅ワークが増えるなど、家での消費が家計を圧迫している今、楽しみながら、節約してみてはいかがだろうか。
「女性自身」2021年3月9日号 掲載