「デスクトップはいつもぐちゃぐちゃ」「スマホのパスワードを忘れて、あせった!」
いまや分身ともいえるパソコンやスマホだが、中身は散らかり放題という人は多い。
「スマホやパソコンなどは持ち主が亡くなれば『遺産』となり、法定相続人に引き継がれます。しかしデジタル資産は使いこなすほど、他者にとっては迷宮状態なので、コロナ禍のいまこそきちんと整理することをおすすめします」
こう話すのは『スマホの中身も「遺品」です デジタル相続入門』(中公新書ラクレ)などの著書もある古田雄介さん。では、何をどう整理するべきかーー。
「まずは中身をすべて確認すること。家族が知りたがる情報は見つけやすいように整理したうえで、趣味の画像など誰かに見られたら『大惨事!』と思うものはフォルダに当たり障りのないタイトルをつけて秘密基地へ隠しておきましょう」(古田さん・以下同)
と言い、そのために手書きメモの作成をすすめる。
「メモは実印や契約書など重要書類とともに保管すると万全。そして、家族に伝えなければならないこと、永遠に知られたくないことは分けておくことが大事です」
■まずは「自分保管用」メモで頭もデータもすっきり
【スマホ・携帯・パソコンのID&パスワードは最重要】
パソコンやスマホはパスワードとIDを入力しない限り、持ち主以外がロックを解除することは不可能。「自分保管用」メモに記してもよいが、自家製「スペアキー」の作成を古田氏は提案する。
「名刺サイズの紙にパスワード&IDを記し、その上を修正テープで二重にマスクしてスクラッチカードにして金庫へ。コインで削れば文字を読み取れます」