「新庄イズム」がペナントレースをにぎわせる(写真:時事通信) 画像を見る

昨年のプロ野球・日本ハム監督就任会見から、ユニークなアイデアを次々と披露して、選手時代におとらぬ「新庄劇場」で世間をにぎわしている“ビッグボス”新庄剛志(50)。

 

だが、監督としていきなりのプロ野球界復帰の理由とは何だろう。本誌の取材で明らかになったのは新庄家の意外なルーツと、横領事件を巡っての、母との葛藤。現役引退後のバリ生活から球界復活を決意させた和解と約束、そして闘病中の姉への真摯な思いだった。

 

新庄は20年春の『直撃!シンソウ坂上SP』(フジテレビ系)で、こんな心情を吐露していた。

 

「姉ちゃん、います。難病なんですよ。歩くと筋肉がグーッと萎縮しちゃう。で、真っ黒に肌がなる体になってしまって……このプロ野球を目指すというのは、姉ちゃんにも見せたいっていうのもあるんですよ」

 

監督就任の話が持ち上がる以前に、プロ野球のトライアウト(入団テスト)に挑戦する真意を語るとき、そのきっかけが、難病と闘う2つ年上の姉の存在だったと打ち明けていた。著書でも、姉についてこう記している。

 

《姉ちゃんはスポーツ万能で、めちゃめちゃ頭が良かった……姉ちゃん、元気でやっているんだろうか》(『わいたこら。』学研、以下同)

 

そんな家族思いの新庄は、11年に執り行われた父・英敏さんの葬儀のときには現役引退後から移住したバリから緊急帰国している。

 

そもそも、彼はなぜバリ島へ行ったのか。そこには、母・文子さんや生前の英敏さんをも巻き込んだ、親族間で裁判沙汰にもなった出来事があった。

 

20億円ともいわれる巨額の使い込みが発覚したきっかけは、皮肉なことに新庄の離婚だった。15年間、野球選手の彼を支えたタレントの大河内志保(50)と07年に離婚。その際の慰謝料の支払いなどで自身の貯蓄を精査するなかで、信頼していた伯父による不正が浮かび上がり、新庄は茫然とする。

 

そのときの気持ちを、彼は著書の中でこう語っていた。

 

《38歳のとき、ボクの人生は一度終わってしまった》

 

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