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4月11日、衆議院議員の資産が公開された。今回の対象は昨年10月の衆議院選挙で当選した465名が、選挙当日の時点で所有していた資産だ。

 

議員が資産を発表するのは、’92年に成立した国会議員資産公開法に基づいて行われている。今年はちょうど、制定30年目となる。

 

「国会議員資産公開法が成立した当時、リクルート事件や佐川急便事件といった政治家と特定企業の癒着、いわゆる“政治とカネ問題”で政治不信が高まっていました。そのため条文には、『議員の資産の状況等を国民の不断の監視と批判の下におくこと』が目的とあります」(全国紙記者)

 

いっぽう今回、各メディアによると「資産ゼロ」と報告した議員は77名。そのなかには国民民主党の玉木雄一郎代表(52)やれいわ新選組の山本太郎代表(47)の名前もあったという。そのため、ネットではこんな声が上がっている。

 

《いつも思うけど資産「ゼロ」って何?》
《資産ゼロとかあり得ないよね》
《資産ゼロの人どうやって飯食ってるんだ?》

 

「資産ゼロ」とはどういうことだろうか?そこで本誌は、法を専門とする神戸学院大学の上脇博之教授に、その意味を聞いた。

 

「資産公開では議員の所有している定期預金や土地、建物などで金額表示できる資産が公開されます。ただ預金は、普通預金や当座預金は除外なんです。それに大臣以外の議員は、議員本人だけが対象に。配偶者や子供といった家族に報告義務はありません。

 

ですから、相当なお金を持っていても普通預金として預けていたり、家族名義のものだったりすると“資産ゼロ”となるんです」

 

上脇教授は「資産ゼロと言いながらも、相当な資産を持っている可能性がある。意図的に工作することもできる」といい、国会議員資産公開法の形骸化を指摘する。

 

「この法には罰則がありませんから、不正が発覚しても訂正して終わり。さらに議員の自己申告に頼りきりで、“実際に全ての資産なのか”をチェックする機関もありません。また報告するのは当選した時や資産に変動があった時ですから、議員の資産について報道される機会も少ない。

 

この法が成立したのは、政治家と特定の業者が癒着していたことがキッカケです。行政のあり方が歪められる可能性も十分あったにもかかわらず、現状では法が正常に機能しているとは言い難い。政治家が正常に資産を形成していったのかを知る、国民の権利が妨げられています」

 

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出典元:

WEB女性自身

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