顔から汗が噴き出したり、猛烈に悲しい気分になったり。「これが更年期か」とすぐ気づく人はまれで、多くの場合苦しさを1人で抱えこみがち。そんな中、女優や文化人の皆さんが、自分のつらさや対処法を伝え始めてくれています。
本誌では、エッセイストの小島慶子さん(50)と、オリンピック女子マラソン2大会メダリストの有森裕子さん(55)の対談が実現。それぞれの経験や、更年期について知ることの重要性を語ってくれましたーー。
小島慶子(以下、小島):NHKスペシャル『#みんなの更年期』で、「更年期は女性にも男性にもあるもの。生きている証し」という有森さんの言葉に励まされました。
有森裕子(以下、有森):ありがとうございます。放送後、SNSに『【悲報】有森裕子 更年期を赤裸々に語る』と出て。「いやいや、人間であれば誰もが通る時期。その証明だから、これ逆に朗報なのに」と大笑いしました(笑)。
小島:私は、放送で膣の不快感について話したところ、友達に心配されました。やはり性器や生理、体のことを恥ずかしいと思う人も多い。でも更年期は、誰の体にも起きることでエロくも恥ずかしいことでもない。そう語れる場を広げたいと思うんです。
有森:そもそも更年期「障害」とひと続きで言うから、受け取り方も“かわいそう”“大変”となる。更年期と障害は分けたほうがいい。生きていれば、女性だけじゃなく男性も通る時期なんですから。