日本マクドナルドは1月12日、原材料価格の高騰や人件費、物流費などの上昇が長期化していることを理由に価格改定を発表。24日から単品を中心とした一部メニューの店頭価格(税込み)が、10~30円値上げされる。
例えば「てりやきマックバーガー」と「フィレオフィッシュ」は、370円から400円に。「ビッグマック」も450円から480円に変更。いっぽう「マックフライポテト」や「ハンバーガー」、「チーズバーガー」の価格は、据え置きだという。
3年連続となるマクドナルドの値上げに、ニュースサイトでは5000件を超えるコメントが殺到。《物価が上がっていくのは仕方がない》と理解を示す声が上がるいっぽう、《バーガーキングの方が特な気がする》《モスバーガー行こうかな》と競合他社を推す声も。
企業も値上げを余儀なくされる世知辛い時代だが、それでも支持されている店はどこだろうか? そこで本誌は、「1番好きなハンバーガーチェーン」のアンケート調査を実施。全国15歳以上の男女500人を対象に、株式会社クロス・マーケティングのアンケートツール「QiQUMO」を使用した。
まず第3位に選ばれたのは、37票を集めた「ケンタッキー・フライド・チキン」。フライドチキンのイメージが強く、日本ではクリスマスの代名詞的な存在とも言えるだろう。
だが「チキンフィレサンド」が誕生して以来、40年にわたって用いてきた「サンド」の呼称を’22年10月に「バーガー」へ変更。定番商品が2種から5種に増え、一躍バーガーチェーンの仲間入りを果たした。全粒粉のバンズに肉厚でジューシーな鶏肉の一枚肉を挟んだ「チキンフィレバーガー」は、顧客のニーズを満たしているようだ。
《チキンの味がバーガーにマッチしているから》(17歳/学生)
《食べごたえがあってジューシーな味わいが楽しめるからです》(24歳/会社員)
《スパイスが絶妙で美味しい》(51歳/会社員)
《ファーストフードの割には注文受けてからの調理だったり、そこそこお値段するが、美味しいから》(46歳/会社員)
そして第2位に選ばれたのは、118票を集めた「モスバーガー」。いまでは馴染の深いテリヤキバーガーだが、日本のチェーン店で初めて開発したのはモスだという。そしてモスの特徴といえば、新鮮な生野菜。できるだけ農薬や化学肥料に頼らない方法で栽培されているといい、栽培農家の情報も毎月公開されている。アンケートではそうした取り組みや、品質を評価する声が目立った。
《パンがフワフワでレタスも新鮮だから》(17歳/学生)
《安心して食べられる》(39歳/会社員)
《野菜がフレッシュで美味しい》(32歳/自営業)
《素材の味がしっかり感じられて手作り感がとても良い》(31歳/無職)
またカフェのような空間も人気のようで、《接客が一番よい》(54歳/公務員)、《店の雰囲気がいい》(15歳/学生)、《店内が落ち着いていて過ごしやすい》(35歳/アルバイト)と居心地の良さを挙げる声もあった。
堂々の第1位に選ばれたのは、「マクドナルド」。過半数以上となる251票を獲得し、2位のモスバーガーに倍以上の差をつけた。
’71年7月に日本第1号店が銀座にオープンして以来、各都道府県への出店を進め、国内のハンバーガー業界を牽引。メニューの種類が豊富で、シーズン毎に限定商品が発売され、「月見バーガー」や「グラコロ」などを楽しみにしている人も多いだろう。アンケートでは“食べ慣れている味”として、支持する声が目立った。
《昔からの親しみや愛着があるから》(35歳/派遣)
《毎回必ず食べる限定商品があるから》(48歳/パート)
《小さい頃から親しみがあって、昔も今もよく利用しているから》(29歳/専業主婦)
もちろん《パティの味が好き》(17歳/学生)、《限定のバーガーもあり飽きない》(33歳/会社員)、《ポテトが美味しい》(24歳/会社員)と、品質を評価する声も。
そしてマクドナルドといえば、圧倒的な店舗数と立地だろう。公式サイトで公表されている店舗数は、’23年12月末時点で2982店舗。駅前や繁華街だけでなく、郊外にも多数店舗を構えており、通いやすさは支持を後押ししたようだ。
《生活圏内にある》(37歳/会社員)
《店舗が多く近くにあるため利用しやすい》(32歳/専業主婦)
《なんだかんだマクドナルドが近くにありかつ馴染みがあり、他のブランドは(マクドナルドが値上げしたとしてもなお)マクドナルドより高いイメージがあるため》(18歳/無職)
値上げの発表に関心が集まったのは、ファンが多いからこそかもしれない。