人に物を送るのに欠かせない宅配便だが、安さのポイントは各種の割引サービスにあった(写真:ふじよ/PIXTA) 画像を見る

ヤマト運輸が「こねこ便420」を5月21日から全国展開する。A4サイズ相当で厚さ3cmの専用ボックスに入るものなら送料は全国一律(沖縄県からの発送はできない)の420円だ(税込み、以下同)。

 

「郵便局の『レターパックライト』とよく似たサービスです。専用ボックスの大きさと、自宅の郵便受けに届き、対面での受け取りやサインなどが不要な点は同じ。専用ボックス代を含んだ送料は、こねこ便420が10円安いです」

 

そう話すのは節約アドバイザーの丸山晴美さん。ただ、専用ボックスを郵便局で買えば発送はポスト投函できるレターパックライトと比べて、こねこ便420の専用ボックスはヤマト運輸の営業所かセールスドライバーから購入し、発送は営業所などに持ち込むか、集荷を依頼しなければならない。こねこ便420はコンビニでの扱いがないため、使い勝手はレターパックライトに軍配が上がるだろう。

 

「もっと安く送る方法があります。A4サイズの薄型荷物は、郵便局の『クリックポスト』が最強です」(丸山さん、以下同)

 

クリックポストはWEBで送り先の住所氏名などを入力し、クレジットカードで送料を決済。自宅やコンビニで宛先ラベルを印刷し、荷物に貼りつけたら、ポスト投函で発送完了。送料は全国一律185円と圧倒的に安い。市販のケースや袋、封筒で送ることもできる。

 

「父の日にネクタイやポロシャツなどを送ろうと思っている人に、おすすめです」

 

WEBでの入力は慣れたら簡単。丸山さんは「手書きより断然ラク」という。また、クリックポストは土日や休日も配達があるので、封書などより早く着くことも。ただし、重量は1kg以内なのでクリックポストの中身は軽いもの限定だ。

 

いっぽう、箱ものなど一般的な宅配便はどこが安いのだろう。東京から大阪に荷物を1つ送る場合を例に見ていこう。

 

「表にあるのはいわば“定価”です。各社割引があるので、定価の比較はあまり意味がありません。それより“最大重量”に注目してください」

 

宅配便の料金は送り先までの距離と、縦・横・高さ3辺の長さ、そして重量で決まる。たとえば縦20cm、横20cm、高さ15cmで3kgの荷物を送るとする。3辺足すと55cmだから、大きさとしては60サイズだ。だが、ヤマト運輸や佐川急便では60サイズは2kgまでと決まっていて、重さが3kgだと80サイズとカウントされる。料金は大きさと重さの大きいほう、このケースでは80サイズの料金を払うこととなる。

 

「郵便局ならどのサイズでも最大25kgまで。重いために大きなサイズの料金を払う必要はありません。小さくて重いものを送るなら『ゆうパック』がいいでしょう」

 

逆に、大きくて重いものは?

 

「160サイズ以上は佐川急便が3社の中で最安です。佐川急便は法人メインのイメージがありますが、個人でも営業所に持ち込むか集荷を依頼すれば発送できます」

 

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