5月17日、現職の死去に伴う大阪市議会補選(西区)の投開票が行われ、大阪維新の会の新人・栗田裕也(46)氏が初当選。自民党の元職、無所属新人の3人で争い、栗田氏は得票差わずか163票で自民前職に競り勝った。
栗田氏が選挙公約で掲げたのは、「副首都・大阪の実現」「法定協議会を設置し大阪都構想の設計図を作る」などだ。「大阪都構想」をめぐっては、過去2度の住民投票で否決されているが、吉村洋文大阪府知事(50)は3度目の挑戦のため民意を問うとして、今年1月に任期途中で辞職し、出直し選に打って出た(2月8日に再選)。
ただ、’23年の統一地方選で都構想を公約に掲げていなかったこともあり、大阪維新の市議団からは吉村氏の判断をめぐって慎重論も出ていた。そして、吉村氏の再選後初めてとなった今回の補選で、自民候補は「都構想はすでに否決されている」として争点としなかった一方、栗田氏が都構想を掲げて当選。この結果を受けて、吉村氏は18日の会見で、都構想の住民投票を同時に行うことを条件に、来春の知事選に立候補する意向を示した。
辛勝ながら、都構想実現の“足がかり”を見事に築いた栗田氏。市政のルーキーとして今後の目覚ましい活躍に期待がかかるのだが……。当選後に開いた会見における以下の栗田氏の話しぶりをめぐって、一部では早くもその手腕を不安視する声が続出している。
「本日の結果をいただきまして、この結果は、これまで大阪維新の会が、進めてきた実績、そして、こらから大阪が成長していく、そんな期待の、皆様西区の方々の期待の声………。期待の声、に………。現れております………。私は本日から、大阪維新の会のメンバーとして………。維新の同志として掲げる公約………。公約の実現に、全力で邁進してまいります。大阪の成長と発展………。皆様と共に、さらに進められるように………。今後さらにご指導ご鞭撻をお願い申し上げますとともに、この度のご挨拶と返させていただきます」
極度の緊張のためか、終始言葉に詰まり、しどろもどろいたどころが、力強く掲げたはずの都構想への意気込みすら語ることができなかった栗田氏。会見の様子がXで拡散されると、一部のユーザーからはこんな声が上がった。
《何が言いたいか分からない、放送事故のような当選会見》
《映像だけ見ているとまるで敗者の様。音声を聞くと何を言いたいのかと思うほど》
《この動画をみたが、ホントに何を言ってるのかわからないな。何を主張したいのか》
《酷いですね。維新に所属してたら誰でもいいんだな、と》
「初当選の新人というのは良くも悪くも注目されがちな存在です。また、現職が亡くなったことに伴う急な選挙でしたから、候補者選びも含めて、準備時間が足りなかったといったところも多分にあるでしょう。実際、選挙期間中のXでは、有権者と栗田氏の応援に入っていた久保田亮氏が議論した際の映像が拡散。その中で、久保田氏は栗田氏が“まだ維新塾生”だとした上で、『本人も出るつもりなかった』『正直まだまだ』『ボキャブラリーも少ない』と実力不足であることは認めていました。さらに、栗田氏には『喋らなくていいから変に答えるのはやめて伝えてる』とボロを出させないように努めていたとのこと。正直と言えば正直ですが……。大阪維新としては、これから育てていくということなのでしょう」(在阪記者)
苦いスタートを切った栗田氏だが、汚名返上できるかどうかは今後の活動にかかっている。
