何かとトラブルが起きるマンション管理組合問題。そんななか、老朽化するマンションの管理や再生を円滑にできるよう、「改正区分所有法」が2026年4月1日から施行された。
「たとえば築50年、60年になってマンションを建て替える場合、これまでなら全体の5分の4の賛成が必要でしたが、改正後は耐震性が脆弱な場合などあれば4分の3の賛成と、ハードルが低くなりました。10年も20年も議論を続けているのに決議できない管理組合にとっては、問題解決に向けた大きな前進となります」
そう解説してくれたのは、不動産コンサルティング会社「さくら事務所」のマンション管理コンサルタントの土屋輝之さんだ。そもそも管理組合の運営は人任せにしまいがちだが、自分の住んでいるマンションの現状や方向性を知るためにも、積極的に参加しないと危険。それほどマンショントラブルは多いという。
ごくごく一般的なトラブルといえば、車の停め方。自転車の停め方。
「敷地に余裕があるマンションでは、駐車場以外のスペースに駐車してトラブルになることが多いです。私有地のため警察は民事不介入ですし、レッカー移動もできません。何度注意してもマナー違反の駐車が続くと、車を傷つける、タイヤの空気を抜くなどといった“鉄拳制裁”に発展することもあります」(土屋さん)
自転車は駐輪場に入れるマンションでも、親子3人乗りが可能な新しい自転車は、古い駐輪場の規格に合わず、停められないケースもある。
「その場合、エレベーターに自転車を乗せて、自室の玄関前の廊下に駐輪したりします。通行の邪魔のため管理組合で議論されたりしますが、そもそも廊下は共有スペースですし、避難通路となるので防災上許されないことなのです」(土屋さん)
近年、インバウンドが好調なために増加傾向にあるのが民泊トラブル。都内一等地に済むAさんの話。
「オーナーが中国人男性の部屋に、スーツケースを大量にもった外国人旅行者風の人たちが出入りしています。民泊を疑い、管理組合を通じて問い合わせても『親族が泊りにきているだけだ』の一点張り。それ以上の追求には『プライバシーだ』とキレられ、手の打ちようがありません」
こうしたケースは、外国人がオーナーで、投資用としている所有している物件に多い傾向にある。
「地域のホテルの値段などを調査し、利回りを計算して物件を購入しているため、オーナーは簡単に民泊をやめることはないと思われます。また、クレームを言おうにも、そもそも所有者本人に連絡がつかないこともよくあるケース。管理組合の規約に『民泊禁止』とあっても、法律違反でなければやめさせようがないというのが現状です」(土屋さん)
