小泉進次郎防衛大臣(写真:時事通信) 画像を見る

6月15日に開かれた参議院決算委員会。午前の部で質疑に立った立憲民主党・古賀千景参院議員(59)の発言に、小泉進次郎防衛相(45)が猛反論する一幕があった。

 

古賀氏は質疑で、防衛省が作成した子ども向け冊子『まるわかり!日本の防衛~はじめての防衛白書2024』が一部の公立小学校に配布されていたことを追及。一部の学校で冊子が配布されずに保管となっていることに異議を唱え、冊子の内容についても問題視した。

 

冊子ではロシアがウクライナを侵攻した理由について《ウクライナのロシアに対する防衛力が足りなかったことがあります》と記載されていることを持ち出し、「(ロシアが攻め込んだ)理由は色々あると思うんですよ」と“説明不足”を指摘した古賀氏。

 

特定の理由しか言及されていないとして、「ウクライナ側から見る、ロシア側から見る。双方の意見を平等に伝えて、戦争に苦しんでいる人々に思いを馳せて、平和の大切さっていうことをやっている。それが、政治的中立だと私は思っています」と主張した。

 

さらに「安易に(ウクライナ側の)防衛力が足りなかったと言われると、たかが10歳のお子さんですよ?信じてしまいますよ」と訴え、冊子に記載されていた当該文言について「私は子どもに配慮があったのか疑います」とキッパリ。その上で、小泉氏に答弁を求めた。

 

すると小泉氏は、「過度な現場での配慮によって自衛隊や安全保障、そして防衛省、様々な取り組みについて、子どもたちの目に触れる機会もない、関心を持っていただく機会もない。そういったことは、改めた方がいいのではないでしょうか」と返答。その上で古賀氏の指摘に理解を示しつつ、「我々としても小学校に限らず、しっかりとお伝えできるように努力をしていきたいと思います」と述べた。

 

だが、この後も古賀氏の追及は続いた。

 

机の上に置いた冊子を叩きながら、「だからこそ、これだけじゃなくって、歴史的な背景とか、全て色んなものを子どもたちに伝えなくちゃならないんですか?と私は言っているんです。いかがですか?」と質問を重ねた。

 

これに小泉氏は「ありがとうございます」と穏やかな口調で返し、「もっと、より積極的に防衛省、自衛隊が伝えるべきだという趣旨でしたら、我々はその思いでありますので、小学校、中学校、高校を含めてしっかりと伝える努力を今まで以上にやらせていただきたいと思います」と述べた。

 

始終、落ち着きを払って答弁していた小泉氏だが、様子が一変したのはこの直後だった。

 

地元・福岡県で小中学校の教員を経験し、日本教職員組合特別中央執行委員も歴任した古賀氏は、声を張り上げてこう訴えたのだ。

 

「私も教えた子がいっぱい自衛隊にいるんです。いっぱい苦しんでいますよ。でもですね、わかってほしいのは、自衛隊に行く子どもたちって、経済的に厳しい子どもたちが行くんですよ。豊かな子どもたちは自衛隊とかなりませんよ」

 

この発言に議場がザワつくと、古賀氏は「すみません、失礼しました。訂正します」と即座に陳謝。その上で、「でも本当にそこにね、生活の厳しい子どもたちが生きている、と。安定した職だというところ、そこはわかってほしい。苦しんでいるところで」と言い直した。

 

続けて、冊子に記載のあった北朝鮮・ロシア・中国の動向、日本の国家防衛戦略の表現について、「国を分けての書かれ方、子どもたちへの印象操作にならないかは強く危惧します」と問題提起。日本の学校に通う北朝鮮・ロシア・中国の子どもたちが冊子を目にしたら、子どもたちが傷つく可能性があるとして、配慮の有無について問いただした。

 

答弁に立った小泉氏は、開口一番に「先生が言う、近隣の国々に対する配慮という前に、自衛官の子どもたちへの配慮に欠ける発言だったんではないでしょうか」と指摘。その上で、こう反論したのだった。

 

「今、先生の発言はですね、自衛官の子どもたち、みんな貧しい家庭の子しかいない、と。こういった形で言われましたけど、全くそういうことはありません。それは事実誤認だと思います。それこそまさに、一面的な自衛官、そして自衛隊の家族に対する見方なのではないでしょうか」

 

「我々としては、今、全国で教育現場を見ていまして、過度な配慮によって自衛隊や防衛省、こういった取り組みが現場の判断によって、その機会すらも与えられないようなこと。そして、先生、近隣諸国の国々の子どもたちに配慮と言いますけども、自衛官の子どもたちも学校に通っているんです。そういったことに対する配慮や、その子どもたちの環境に対する理解をより広く広げることが、まず最優先なのではないでしょうか」

 

小泉氏の落ち着いた振る舞いは変わらなかったものの、顔をしかめ、やや強いトーンの口調からは、静かな怒りが伝わってきた。

 

古賀氏も先ほどの勢いからトーンダウンし、「私の発言を撤回させていただきます。申し訳ありませんでした」と謝罪していたが……。

 

自衛隊に入隊する子どもの家庭環境を決めつけるような古賀氏の発言は注目を集め、Xでも次のような批判が相次いでいる。

 

《すさまじい職業差別》
《自衛隊に対する今世紀最悪の侮辱ですね》
《撤回すりゃ許されるんか? 差別以外のなにものでもないだろこんなん》

 

こうした声は著名人からも上がっており、ミュージシャンで俳優の世良公則(70)は《著しく偏った問題発言》とバッサリ。

 

日本維新の会の音喜多駿元参院議員(42)も、《最後に撤回はしてるけど、国会の場でこんな偏見と差別に満ちた発言をする議員がいることに驚くとともに大きな失望を禁じ得ない。立憲民主は党としてもこれで良いのか?》と反応。

 

自民党の長尾敬元衆院議員(63)も、《これは許しがたい。最悪の質疑です。 最後、発言を撤回し詫びている風ではあるものの、発言の抑揚や態度に、その姿勢が微塵のかけらも感じられない点において、全く看過できない》と苦言を呈している。

 

いっぽう反論した小泉氏に対して、《小泉進次郎ってキレる時はキレるんだ…》《進次郎さん、超激オコやな》《進次郎がブチ切れとる》と驚く声も上がっていた。

 

「小泉氏は防衛相に就任して以降、自衛官とその家族を守り抜くことを使命とし、給与の引き上げだけでなく、生活や勤務環境の改善などにも力を注いできました。今年3月の衆院予算委でも“自衛隊に対する感謝とリスペクトを広げていきたい”と訴えていただけに、古賀氏の発言は見逃せなかったのでしょう」(全国紙政治部記者)

 

’21年11月には教え子について、Xで《連絡を取ると今、自衛隊で働いていました。以前からブルーインパレスが大好きで、よく基地へ見に行っていました。夢、叶えたね》と喜んでいた古賀氏だが……。国会での軽率な不適切発言は、追及の対象とされそうだ。

 

出典元:

WEB女性自身

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