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連載第3回 思いやりの人  ブラッドの映画を彼氏と見ると幸せになる理由!

アメリカン・セレブで、思いやりの気持ちが強い人といえば、レディー・ガガ、ビヨンセ、アンジェリーナ・ジョリー、キャメロン・ディアスと数多いが、男性で思いやりの人を考えると、真っ先に挙がる一人は、ブラッド・ピットだ。だからこそ、ブラッドには、男女を問わず、ファンが多い。


私ユアサは、女性目線に立つ修練を社交ダンスで積んできた。1986年、ニューヨーク市のフレッド・アステア・ダンス・スタジオでのアマチュア社交ダンス新人大会で5種目に優勝し、同全米北東部大会3種目優勝して現地の新聞に報じられた。そんな輝かしいキャリアがあるからこそ、社交ダンスの華は、女性である! とユアサは断言できる。しかし、それはダンスの哲学に限った話ではない。
その哲学がハリウッド文化の根本にあるから、かつて激しい日米貿易摩擦の最中でも、ハリウッド映画は日本のファンを減らさなかったといえる。

女性目線から考えると、彼氏と行きたい男性俳優の映画に、たぶんトップクラスでランクインするのが、ブラッド映画だろう。ブラッドは、男からすると太刀打ち不可能な世界を代表するハンサムだが、自分をしっかり見つめる地に足が着いた性格で、女性とすれば、彼氏に学んでほしい性格や特徴の多くを持っている。できれば、彼氏がブラッドのハンサムさに圧倒されているうちに、知らず知らず色男の優しさとは180度異なる地に足が着いた優しさを、彼氏に学ばせられたらしめたものなのである!
日本には〝ケンカするほど仲が良い〟〝夫婦げんかは犬も食わない〟と、男女の仲に関することわざは多いが、今は昔の話で、いかにケンカをせずに彼氏をコントロールできるか否かが、現代女性の英知というべきだろう。だからこそ、ブラッドは現代社会に輝きを増す。

 

では、そうしたブラッド自身の私生活はどうなのだろうか? ブラッドとパートナーのアンジェリーナ・ジョリーとの結婚は、いつ? そう世界のメディアが大きく関心を寄せるたびに、ブラッドは言う。世の中のどのカップルも結婚できるようになったそのときにする、とアンジェリーナと二人で決めている!と。ブラッドはぶれることなくそう語り続けている。
そのブラッドとアンジェリーナが昨年、正式に婚約した。すると、まるでブラッドたちの婚約に気持ちを動かされたかのように、この発表の翌月、オバマ大統領はアメリカ大統領として史上初めて同性婚を支持すると公に発表した! それまで、州により同性婚が認められる法律があっても、様々な立ち位置から連邦裁判所まで争いが広がり、政治的に州民が動揺し、州に重きを置く米国市民社会が混乱していた。
ブラッドを含め多くのハリウッド・セレブが、同性婚賛成の発言をし、オバマ大統領の同性婚支持と、さらに昨年11月の大統領再選で同性婚賛成派側の意見が、政治的には強固となり、冷静に同性婚をめぐる連邦裁判所の訴訟の流れの行方(まだ今後も続く)を見守ろうとする余裕が、全米各地の市民社会に静かに広がりつつある。

 

すべての人は、人として平等である! というのが、オバマ大統領の信念である。同じく、すべてのカップルが、カップルとして平等である! というのが、ブラッドがアメリカの歴史に刻みこんだ信念であろう。もちろん、この信念に基づいた名言は、ブラッド一人ではなく、アンジェリーナ・ジョリーとのハートの共同作業であるが、国際弁護士ユアサも、思わずうなるような雄弁力だ。
しかも、ブラッドの場合、ハリウッドのトレンディなスタイルとは違い、静かに自身の考え方を伝え、結果的にそのような物事の見方に初めて気づかされて人々が動く、という経緯が、ブラッド独自の影響力のユニークな点だ。

雄弁といえば、アメリカではそれを鍛える機関の一つはロースクールである。そもそもネゴシエ-ションという言葉は、アメリカ社会ではビジネスの世界からではなく、ロースクールの訴訟の学科の実務科目の名前から広まったものだ。メディアが後からネゴシェーションという言葉に飛びついたので、アメリカでも世界でも広まったといえる。
アメリカのロースクールでは、特に一年生は徹夜の試験勉強と並行して、授業というべきか、ディベート大会というべきか、議論百出の熱いクラスが毎回長時間も続く。だが、そんな熱いクラスの後ろの席で、静かに、喧々囂々たる学生たちの議論を聴き、クラス終了のベルが鳴ると、立ち上がろうとしないで数分間、ノートに自身の考えを真剣にメモしている数人の学生がいる。彼らこそが、統計的には、試験をすると指導教授でさえそれだけの難問を出されたら、同じ時間内にそこまで鮮やかに論じられないほどのレベルの名答案を書く。私が国際弁護士となって後、ある会議で同席したロースクールの教授は、以上のように語っていた。

ユアサはブラッドの前述した名言を考えるとき、このロースクールの教授の話を思い出す。ブラッドこそ静かなる雄弁力の人なのである。
ブラッドは、大学卒業の2週間前に、俳優となる一大決心をしてハリウッドへ移住した。ハーバード・ロースクールを首席卒業したオバマ大統領とは別のルートでセレブとなったブラッドだが、オバマとは遠い親戚であるとアメリカでは判明している。しかし、二人は意見が似ているというよりも、静かなる雄弁力の高さが似ている! というべきだろう。

ブラッドは全米一セクシーな男と、全米一魅力がある男の2つの表現で長年形容されてきたが、異議を唱える人は当地アメリカには一人もいない。
しかし、私はブラッドを『全米一思いやりのある人の一人』だと思う。ユアサはブラッドの仕事仲間から、彼への尊敬の念をしばしば聞かされてきた。
アンジェリーナも雄弁だが、ブラッド・ピットのお母さんも学校のカウンセラーをしながらブラッドを育てただけあって、とても雄弁家である。昨年、彼女はキリスト教保守派の信念から、オバマ政権の同性婚承認の立場に真っ向から異議を唱えたが、同性婚賛成派のブラッドは、親孝行とはこういうことか、という感じで粘り強く母親に反論した。息子がこんな調子だから、母親とは違う立場をとるアンジェリーナも〝義母〟との関係はいい。相手が著名メディアなど、強ければ強いほどファイトを燃やすのを得意技とするタイプのアンジェリーナだが、ブラッドは泰然自若として、ここぞという場合にアンジェリーナの味方をする。

 

ブラッドが俳優になる以前から映画を心から愛するのは、作品と自身のハートとの関係性に対する深い洞察にある! とユアサは推理分析する。すなわち、それはすべてのカップルは平等であるというブラッドの価値基準と軌を一にする洞察である、と国際弁護士ユアサは確信している。平等を愛すればこそ、映画と自己の関係性を大切にする。
だからこそ、ハリウッドを代表する大女優アンジェリーナと子どもたち6人とともに、愛にあふれる人生を今歩みつつ、世界の映画ファン一人一人を魅了してやまないのだ。だから、ニッポンの女性たちは、彼氏とブラッド映画をいっしょに見て、彼がカップルとしての関係性についてもより温かく深めていこう! と自然に自覚を深めさせることだ。そう国際弁護士ユアサはアドバイスしたい。 (了)

 

 

①ブラッド・ピット

秒速でモテる、毎秒モテる男は地球上にたった3人しかいません。そのナンバーワンは明石家さんまさん! 2人目はアメリカのブラッド・ピット! そして、3人目は? はい、そうです、このユアサです!
②社交ダンス

数多あるユアサの才能のひとつが社交ダンス。趣味には声楽やオペラ鑑賞も

③子どもたち6人

子どもたちのためにフランスにある自宅に動物園を作ったと報道された

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