image

(イラスト:ちたまロケッツ)

 

『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『ラジオ』ということで、『ラジオの時間』編集人の村上謙三久さんが最推し番組を紹介!

 

【最推し番組】川島明(麒麟)『すっぴん!』

 

木曜日の朝8時半。こんな時間から『ニヤニヤ』を誘ってくれる番組があります。放送局は意外にもNHKラジオ第一。低音ボイスが印象的なお笑い芸人・川島明(麒麟)がパーソナリティを務める『すっぴん!』で、「日本一早い! 大喜利コーナー」があるんです。川島さんたっての希望で始まったコーナーです。

 

大喜利と聞くと、とてもハードルが高く感じると思いますが、時間帯と放送局からわかるように、基本は主婦中心の企画。70代からも投稿があるそうです。以前川島さんからお聞きしたんですが、最初は「大喜利って何?」という方ばかりで、長文のエピソードを送ってきた人や「大切利」と字を間違えていた人もいたとか。男性リスナーやハガキ職人も投稿していますが、そのゴチャ混ぜ感が川島さんはたまらないそうです。

 

たとえば、10月5日分のお題は「こいつ、運動会初めてかも。何をした?」。毎週20通ぐらいの投稿が読まれるのですが、「前日に保険に入った」「転がる大玉の前を走ってアドベンチャー映画みたいになっている」「騎馬戦前、和平交渉に努めている」「パン食い競争のパンの前でトングを探している」と思わずニヤッとしてしまう回答ばかり。「一瞬だけバスタオルを巻いた姿を校門の前で見かけたが、すぐ帰った」とシュールな作品もありました。

 

毎回、川島さんと藤井彩子アナウンサーが楽しそうに紹介してくれます。実はここがラジオの面白いところで、川島さんたちが妄想を働かせて、ネタを膨らましてくれるんですね。「この2つの投稿で描かれているのは同じ人間じゃないか?」なんて説が出たり、「何でバスタオルで来たのか?」について話し合ったり、川島さんご本人がいつも読む投稿を選んでいるので、この日も「好きな作品ばかりでメッチャ迷いました。僕が読みたいヤツを読んだら9時半になる(笑)」とうれしい悲鳴を上げていました。

 

実は川島さん、学生時代からラジオが大好きで、ハガキ職人もやっていたんです。芸人さんの番組に必死に投稿していましたが、レベルが高くてまったく採用されず、ハガキが届いていないんじゃないかと郵便局を疑ったとか。

 

とにかく読まれることだけを目指して、早朝の川柳番組に応募。倍率が低いので何度も採用されて、知らないおじさんパーソナリティのテレホンカードを手に入れたそうです。そんな川島さんが同じく朝の番組で大喜利をしているなんて不思議な巡り合わせですよね。

 

家事の合間に、車の運転中に、お風呂に入りながら、ボーッとしながら……。アイデアを考える時間は気分転換になります。投稿すること自体に大した意味はないのかもしれませんが、騒がしい日常を一瞬忘れられる「、」や「。」になるような感覚なんでしょうね。今は放送中にメールで気楽な感想を送るだけでもOKなので、ものすごくハードルが低いんです。ラジオを聴くだけじゃなく、参加するのもありですよ。