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美容や健康のために始めたウォーキングやジョギングも、アフターケア無しでは逆効果も

4月に入り、最高気温が20度を超える日が続く。薄着の人も増え、身体のシルエットや露出した手足、首回りが目立つ季節。そろそろ「痩せなければ」と運動を始める人も増える時期だ。

 

さっそく気持ち良くウォーキングやジョギングで汗を流したり、ジムに通い始めたり……しかし、運動にばかり気を取られている人は要注意。

 

「運動をするだけでアフターケアをおろそかにしがちでは、望む成果が出る前に身体を壊す危険性があります。特にこれまであまり運動をしてこなかった人の場合、余分な脂肪が落ちる前に、筋肉のトラブルを引き起こしてしまい、運動を始める前よりも身体の調子が悪くなるなんてこともあります」

 

せっかくの努力も運動後のボディケアを怠ると、逆に体に悪影響が出る場合もあることを教えてくれたのは、競泳日本代表選手をはじめ、多くのトップアスリートの活躍を支え続けるボディコンディショニングのゴッドハンド、小沢邦彦さんだ。 

 

「トップアスリートたちは激しいトレーニングで体を鍛えた後、必ずストレッチやマッサージなどで体のリカバリーを念入りに行います。特に世界との戦いで結果を出す選手は、日頃から練習と同じくらいボディケアにも気を使っています」

 

日本オリンピック委員会強化医科学スタッフや日本トレーナー会議副代表としてオリンピックや世界選手権に競泳代表のトレーナーとして帯同し、北島康介選手らのメダル獲得に大きく貢献する小沢さん。現在は東京・代官山にある高級スポーツ施設「FLUX CONDITIONINGS」内の『REFRESH指圧CENTER』でボディケアを担当。トップアスリートはもちろん、一般のスポーツ愛好者たちの体のメンテナンスを行う“予約の取れないゴッドハンド”として活躍している。

 

「身体にトラブルが発症すると脳に向けて“痛み”という信号が出されますが、その信号を無視したままで無理してそのままトレーニングを続けると、ある時からその信号が出なくなります。そうすると脳は『治った』と勘違いし、結果、身体のトラブルを放置し続ける。そしてある日、身体が限界に達して大きなケガにつながってしまうんです」

 

じゅうぶんな準備運動もせず、ウォーキングやジョギングで体を動かした後、面倒だからと運動後のストレッチやマッサージをさぼっている人は気をつけよう。その手抜きが腰痛やギックリ腰などの大きなトラブルを引き起こすことになると小沢さんは注意を促す。

 

たくさんのトップアスリートの身体のケアを行っている小沢さんに、前回の<腰のセルフケア>前々回の<上体のセルフケア>に続き、これまでの経験から一般の人でも簡単にできる<脚のセルフケア>を伝授してもらった。

 

「ウォーキングやジョギング後は、太モモ裏やお尻のストレッチをしっかりと行うことが大切です。例えば、お尻の筋肉(大中小殿筋)をしっかりストレッチしておかないと、ギックリ腰になったり腰痛を引き起こすので、運動後は短時間でもいいのでしっかり行ってください」

 

小沢邦彦院長直伝「疲れを残さない簡単セルフボディケア」(5)
<太もも裏のストレッチ>

1)イスなどの適度な高さの台を用意し、正対して立つ

2)左足のかかとを台の上に乗せて、両手を左ヒザの上に置く

3)左ヒザを伸ばし、足首を垂直(90度)に起こす

 

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4)左ヒザに置いた両手で軽くヒザを押す

5)息を吐きながら、上体はまっすぐのまま前に倒す

※おへそから上体を折り曲げるイメージで行う

※背中や腰を丸めないように注意する

※太モモ裏が伸びていることを意識する 

 

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6)「イタ気持ちいい」ところで動きを止め、ゆっくり呼吸しながら5秒間ストレッチ

7)足を入れ替え、右足も同様に行う

8)左右、各3回ずつゆっくりと行う

 

 

■ここに注意!NGポイント〔1〕

 

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×足首が寝ている

→足首を垂直に立てないまま行っても、太モモ裏がしっかりストレッチできない

 

 

■ここに注意!NGポイント〔2〕

 

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×猫背になっている

→背中や腰が丸まったままだと、太モモ裏がしっかりとストレッチできない

 

 

小沢邦彦院長直伝「疲れを残さない簡単セルフボディケア」(6)
<内転筋のストレッチ>

1)イスなどの適度な高さの台を用意し、斜め45度の位置に置いて立つ

2)左足のかかとを台の上に乗せて、左手を左ヒザの上に置く

3)左ヒザを伸ばし、足首を垂直(90 度)に起こす

4)片手で軽く膝を抑える

 

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5)左ヒザに置いた手で軽くヒザを押す

6)息を吐きながら、上体はまっすぐのまま前に倒す

※おへそから上体を折り曲げるイメージで行う

※背中や腰を丸めないように注意する

※太モモ裏が伸びていることを意識する

 

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7)ゆっくり息を吐きながら足首を内転させる

※内転する角度によって太モモ裏から内側にストレッチのかかる場所が変わる

 

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8)少しずつ足首を内転させる

 

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9)「イタ気持ちいい」ところで動きを止め、ゆっくり呼吸しながら5秒間ストレッチ 

10)足を入れ替え、右足も同様に行う

11)左右、各3回ずつゆっくりと行う

 

小沢邦彦院長直伝「疲れを残さない簡単セルフボディケア」(7)
<お尻のストレッチ>

1)イスに座り、左足首を右足の太モモに乗せる

 

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2)左手を左ヒザの上に置く

3)左手で軽くヒザを押さえながら、左ヒザが 90度にする

 

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4)胸を張り、上体をまっすぐにする

5)目線をまっすぐ前に向けたまま、ゆっくりと息を吐きながら上体を倒す

※おへそから上体を折り曲げるイメージで行う

※背中や腰を丸めないように注意する

※左手で左ヒザを抑えておくとよりストレッチが掛かる

 

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6)「イタ気持ちいい」ところで動きを止め、ゆっくり呼吸しながら5秒間ストレッチ

7)足を入れ替え、右足も同様に行う

8)左右、各3回ずつゆっくりと行う

 

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【協力店舗】

「REFRESH指圧CENTER」

■営業時間:<月~金>10:00~19:00 受付 <土日祝>10:00~18:00 受付

■料金例:指圧マッサージ:60分~/6,000円より(小沢院長は追加料金500円)

■ご予約・お問い合わせ:FLUX CONDITIONINGS・総合受付TEL:03-3780-5553

 

「FLUX CONDITIONINGS」

https://www.flux-conditionings.com

 

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■住所:東京都渋谷区猿楽町3-7 代官山木下ビル

■TEL:03-3780-5553

■営業時間:<月~木>6:45~22:45 <金>6:45~21:45 <土日祝>7:45~19:45(※休館日:第4金曜)

 

施設名の「FLUX」(フラックス)は「流れ」という意味。「身体中の血液やリンパが正しく流れ、体の軸に沿って“気”がスムースに流れていく状態を作ることで、心身ともに最適なバランスを整える」というフィットネスコンセプトで2015年、代官山に総合スポーツ施設としてオープン。ただ体を鍛えるということではなく、コンディショニングを最優先して、柔軟性や持久力など、パフォーマンスを最大限に高めるすべての要素を組み合わせるという考え方を軸に、トレーニングからボディケアまでをサポートする。同施設は、水泳界の“レジェンド”北島康介さんやクリエイティブディレクターとして多方面で活躍されている佐藤可士和さんなどが名を連ね、トップアスリートや著名人なども多数通っている。同施設内で小沢さんが院長を務めるREFRESH指圧CENTERは、指とヒジを使った指圧・マッサージを提供。アスリートはもちろん、子どもから大人まで個々の身体の特徴に合わせた施術を行なっている。

 

【小沢邦彦院長プロフィール】

株式会社小沢塾代表取締役、リフレッシュ指圧センター小沢指圧治療院院長。(財)日本オリンピック委員会強化医科学スタッフ、(財)日本トレーナー会議副代表。自身も競泳選手経験が長く、五輪、世界選手権、アジア大会に競泳代表のトレーナーとして帯同。現在も競泳選手を主に様々な競技アスリートのボディメンテナンスを行う。

 

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