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「彼女の執念のようなものを感じました」と語るのは、理化学研究所で働いていた元同僚女性だ。1月28日に出版された小保方晴子氏(32)の『あの日』(講談社刊)が話題に。253ページにわたる手記で、STAP細胞の捏造疑惑を真っ向から反論したものだ。担当編集者は「余計なノイズを発したくない」としながらも、本誌にこう答えた。

 

「執筆期間は昨年9月から12月まで。やりとりはメール、電話、面談で行いました」

 

昨年9月といえば、理化学研究所の副センター長だった笹井芳樹氏(享年58)が自殺してから1年が経った直後。当時、遺書にはこんな内容が書かれていたという。

 

《STAP細胞を必ず成功させてください》

 

小保方氏は14年12月に理研を辞職し、昨年11月には早稲田大学の博士号も取り消された。だが彼女はそれでも療養のなか、4カ月間かけて手記を書き上げた。そこまでして伝えたかったことは何なのか。まず彼女が訴えているのは「STAP現象は真実」ということだ。

 

そもそも理研は14年に行われた再現実験で「STAP現象は確認できなかった」として実験を打ち切っている。だが彼女は再現実験の際も「STAP現象は、たしかに確認されていた」と反論しているのだ。この点について冒頭の元同僚女性が語る。

 

「事実ならば、かなり重大なことです。その後のステップであるキメラマウスの作製には失敗したとありますが、STAP現象自体はもっと詳しく検証する価値があるはず。にもかかわらず理研は早急に打ち切りを発表した。騒動を収束させたいために理研が実験結果を握りつぶした――ということになります」

 

そして小保方氏がもうひとつ主張しているのが、論文共著者の若山照彦山梨大学教授(48)への“恨み節”だ。サイエンス・ジャーナリストの緑慎也氏はこう説明する。

 

「小保方氏は『STAP幹細胞やキメラマウス作製を主導していたのは、若山教授だった』と主張。若山研にいる自分が、彼の知らないところで不正を行うことは不可能としています。暗に“捏造ができるとすれば若山先生しかいない”というのです。また若山氏が自身に有利な主張をリークしていたことや発言が二転三転したことなど、“疑惑”を唱えています」

 

本誌は何度も若山氏に取材を申し込んだが、締め切りまでに連絡はなかった。手記のなかで次々と“爆弾”を投下した小保方氏。元同僚女性は、今回の小保方氏の手記出版についてこんな思いを抱いたという。

 

「調査委員会やテレビなどでは、発言が都合のいいように編集されてしまうと感じたのでしょう。だから彼女は、こういう形でしか主張を表に出すことができなかったのだと思います。もしこの手記の内容に賛同する研究機関が出てくれば『それならウチで実験してほしい』と考える可能性もゼロではないかもしれません……」

 

著書は《思い描いていた研究はもうできないんだなと思うと、胸が詰まり、涙が勝手にこみ上げてくる》という言葉で締めくくられている。彼女の告白は、事実なのか。そして、その答えが明らかになる日は果たしてくるのだろうか――。

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