《勘三郎さんの、11時間の手術が、終わったそうです! 成功、成功ですよ!》
7月27日、中村勘三郎(57)の食道がん手術の終了を受け、ツイッターでこうつぶやいたのは友人で俳優の笹野高史(64)。本誌記者は入院直前の7月24日早朝、勘三郎の自宅を訪ねていた。この日中村家は、勘三郎も含め家族でゴルフコンペに出かけることになっていた。好江夫人と長男・勘九郎(30)が先にゴルフ場へ出発した10分後、勘三郎が駐車場に姿を見せた。
「おかげさまで、こうしてゴルフに行けるくらい元気です。食事も3食きちんと食べていますしね。これまで2回、抗がん剤を打ったんですが、前より太っちゃって。先生に『抗がん剤を打って太った患者はあなたぐらい』って言われちゃいました(笑)」
確かに血色もよく、表情も明るい。抗がん剤の副作用で髪が抜けることもいまのところはないという。
「僕は『頑張れ』って言葉が嫌で。手術を受けるのに、どう頑張ればいいんだって思うから。ならばいっそ”がんが晴れる”で”がん晴れ”。手術の日が五輪の始まる日というのも運命と考えて、代表選手みたいに、僕もがんに負けないように闘おうという気持ちで手術に臨んできます」
手術後にいちばんしたいことを尋ねると、即座に舞台復帰という答えが返ってきた。復帰の時期は、来年2月の博多公演か、春の歌舞伎座のこけら落としを目指すという。復帰までに半年ほどかかるのは、術後落ちた体重が回復し、体力がつくまで時間が必要だからだ。そんな勘三郎を励ますため、この取材前日に親友・笹野が千羽鶴を届けてくれたという。
「笹野さんがツイッターで『中村勘三郎を励まそう』って呼びかけてくれたんですよ。1500人の人が、千羽鶴にメッセージを書いて、それを有志が折ってくれたんです。折り鶴の色もうちの家紋に合わせてくれて。涙がでちゃうよね。みんなの応援に応えるためにも、絶対にがんなんかに負けられないよね」
復帰の日まで、勘三郎、がん晴れ!